カフェかもめ亭 | フツーのタロット占い師のへなちょこ部屋

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タロットのことや日常織り交ぜたへなちょこブログです。



ぅっはい、こんばんは!!!←


ひっさびっさに好きな本のことをアップしてみる!←

今回は村山早紀さんの カフェかもめ亭

カフェかもめ亭 (ポプラ文庫ピュアフル)/村山早紀

¥651
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この本は、ちょっと不思議でほんわりやさしくじんわり泣ける、かもめ亭のお客さんとマスター(マスターになってまだ数年の小娘、って自分で言ってますが)の、会話形式の短編がひとつの連なりになってるような、なんだかわたしにとってはとても居心地のいい雰囲気の本です。

読んでると、自分がこのお店のカウンターに座って話をきいてるような気分になる、っていうのかな?
紅茶のかおりや、鮮やかなミントティーの緑が、静かな空気にきらきら金色にほこりがひかるような空間の温度が感じられるような、大好きになった本。

んでもって、このお店での話のなかでわたしが特にお気に入り、っていうかめっさ泣いたのは

ねこしまさんのお話

という一編。
ちょっとだけみんなとペースが違ってる小学生の女の子がね、お友達との距離感みたいなのとか全部わからなくなっちゃって、学校に行けなくなって、あんまりごはんも食べれなくなって。
どこも悪くないんだけど、世界が色をなくしちゃったの。
灰色の濃淡の世界。そういうふうにしか見えなくなって。
両親は理解があって、無理して学校行かなくていいよ、休んでてもいいんだよってまわりのおとなもその女の子の味方なんだけど。
その子はね、休んだらやさしくしてもらえるってのもわかってて、でも学校にも行けなくて、負けてるみたいになるのがやなんだけどどうしたらいいのかわからないってなって、公園で時間をつぶすようになるのね。

大人の目を避けて、公園のなかでもひとけのないベンチ。
先客におおきな長い毛のとらねこがいてね、その子は猫がこわかったんだけど、もうそのベンチにしかいることができないからはしっこに座るの。
寒い日。痛いくらいに身体が冷たくなって心細くなる。
ずうっと自分は一生ひとりぼっちなんだ、って震える身体が、冷たくて石みたいに固まっちゃうって、泣いてたときに、ベンチにいたねこしまさんがのしっとその子の膝に乗り上げてごろごろ喉鳴らしながらその子の顔をなめるの。
そこで、その子にはねこしまさんが茶色いとらねこだってわかった。灰色の世界で、ねこしまさんだけが薄茶色のほこほこのひだまりいろに見えたんだって。

そこからを詳しく書いちゃうとネタばれもいいとこでつまらんので(←)割愛しますが、わたしが一番響いたのはこのお話に大きく関係している童話作家の若い男の人の言葉。


『ぼくは、それまであんなに悲しい声で子供が泣くのを聞いたことがありませんでした。ほうっておいたら、あの子はそのまま死んでしまうような気がしました』


こどもは、きっとおとなよりずっと頭がいい。ずっと物知りだと思います。
知識、とかでなく魂の在り方として、こどもにはかなわない。
でもまあわたしも昔はちゃんと(?)こどもだったわけですが(←)なんかこうそういういちばんにたいせつなことって記憶喪失っぽくなっちゃうよネ。。。

だけど、この童話作家さんは、この子のかなしさをどうにかしたいってとっさに行動するの。

ねこしまさんが、きっとこの子につたえたかったことをひとの言葉でつたえるの。

ひとは、まだやさしい魔法が使える。
わたしは、はじめてかもめ亭のこのお話を読んで心の中で号泣しましたが(←だって出先だったから!爆)それはねこしまさんのお話で泣いたのももちろんなんだけどやっぱり、ひとがつけた傷はひとが癒せるんだなあ、ってのと、傷ついたこどものために優しい魔法使いになれるおとながいる、ってのと、自分もそういうモノになりたいなあ、とかなんかもうごちゃまぜの涙をもらったからだなあ、と今分析してみる!←爆


どこかに忘れてしまっていた、たいせつななにかを思い出せるかもしれない、そんな素敵な本(お店)でした☆

うっわまたこんな時間だよ(苦笑)←今更感満載www

ここまで読んでくれてありがとう。
ありがとう。

あいしているよ。