こんにちは、塩谷一樹です。

税理士法人シリウスで、代表社員を務めています。

 

ワインは、古代オリエントからヨーロッパ、さらには新世界へと広がりました。

ワインの広がりは、人類の歴史と重なっているといっても過言ではありません。

 

今回は久しぶりに、そんな奥の深いワインラベルの読み方についてブログにまとめようと思います。

 

どうぞ最後まで、お付き合いください。

ワインラベルの読み方

 

ワインラベルは、おしゃれな文字が並んでいて意味についてはわからない、という方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、実際には「誰が、いつ、どこで、どうやって造った、何という名前のワインです」という、非常に限定された最低限の情報が書いてあるだけなのです。

 

5W1H的な基本情報を読み取ることができえれば、より充実したワインライフを楽しむことができるでしょう。

 

読み方は難しくないため、ぜひお手持ちのワインを参照して読み取ってみてください。

When「いつ」

まず、多くのワインに書いてある西暦はヴィンテージを指しています。

ワインのヴィンテージとは、ワインが瓶詰めをされた製造年月日ではなく、ブドウの収穫年を意味しています。

ウィスキーなどは熟成を始めた年を起点として10年物、17年物という表記をするため、ワインと数え方が異なるのも面白いポイントですね。

Where「どこで」

次に、ラベルには大きくBOURGOGNEなどと書かれている部分は、ブルゴーニュで作られた、という意味です。

また、「Appellation Bourgogne Controlee」といった表記も、産地に関わる記述です。

 

このワインがブルゴーニュの産地で造られたことが認定・保障されていますという内容で、細かく分解すると、Appelationが「原産地」、Controleeは「コントロール=管理された」という意味です。

ボルドーワインの場合は、大きくBORDEAUXと書かれた下に、 「Appelation 【Bordeaux】 Controlee」と表記されます。【 】部分にそのワインの産地名が入るのは、フランスワインであれば共通のルールとなっています。

ワインが産地名を名乗る際にはこのような表記法が必須となっているため、 どこで造られたかをすぐに判別することができますね。

Who「誰が」

いつ、どこで造られたワインであるかを読み取ることができたら、次は誰が作ったのかが気になりますね。

 

生産者の名前はラベルに記載されていますが、この造った人の名前は、必ずしも人の名前であるとは限りません。


ボルドーワインなら「Chateau ○○ / シャトー・○○」、 「□□ Winery / □□ワイナリー」のように、社名で表記されている場合もあります。

いずれにしても生産者名は表面に大きく記載されているため、「Appellation 〇〇〇 Controlee」の○○部分と同じ内容の表記以外で大きな文字の表記があったら、 それが造った人の名前だと判断することができます。

How「どうやって」

ラベルの読み取る部分もだいぶ少なくなってきましたね。

 

次に、以下のような文章を探してみてください。
「Mis en bouteille par FRANCOIS D’ALLAINES, Demigny, Saone-et-Loire, FRANCE」

 

やや長い文ですが、ここには瓶詰め場所が記載れています。

 

「Mis en bouteille」は、「瓶詰めをされた(bouteilleは、bottle=ボトルの意味です)」、France=フランスの、Saone-et-Loire=ソーヌ・エ・ロワール県の、Demigny=デミニー村で、FRANCOIS D’ALLAINES=フランソワ・ダレンによって瓶詰めされた、と書いてあります。


これは、生産したフランソワ・ダレンが瓶詰めまできちんと蔵元で実施しています、という文章で生産者が最後の瓶詰めまで一貫して行ったことを保証する文章です。


生産国には、ブドウを栽培農家から買って仕込んだり、 既にワインに仕込まれた状態で買ってブレンドして詰めたりするだけの
「ネゴシアン(ワイン仲買業者)」と呼ばれる会社もあるため、全て自社で行っているという主張が必要となるのです。

その他情報

 

最後に、残りの細かい部分を見ていきましょう。

 

まず13.5% vol、はこのワインのアルコール度数を指しています。

 

アルコール度数は、ワインラベルに必ず表記する義務がありますが、ワインによってはバックラベルの中に記載されていることもあります。

次に、650mlは、ワインの容量を表しているという事は明白でしょう。

 

「Produit de France」は、フランスで造られました、という表記で、詳細な産地名の他に、国名もきちんと表記してくれています。

また、「contient des sulfites」は亜硫酸塩を含んでいるという表記です。

 

酸化防止剤として亜硫酸塩を添加したワインには、表裏ラベルのどこかに必ずこの表記があるため、気になる方はチェックしてみてください。

最後に、「Eleve on fut de chene」という部分は、樽で熟成させましたという意味の文言です。

 

この表記は法律で必ず表記しなければいけないものではないため、これが書いていないから樽熟成をしていないわけではありません。

 

しかし、樽で熟成したと書いてあると、 それだけで高級感や丁寧に仕込んだ、クオリティの高いワインという印象を与えられるため、樽熟成を行っている生産者は記載していることが多いです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

1枚のラベルには基本情報だけとは言えど、様々な情報を読み取ることができましたね。

 

ワインラベルはそのワインの名刺代わりであり、ワインの中身だけでなく、ラベルからもたくさんのことを読み取ることができるのです。

 

ぜひ、お手持ちのワインラベルを並べて、生産地や熟成方法を見比べてみてはいかがでしょうか。

塩谷一樹のプロフィール

 

名前  : 塩谷一樹
ふりがな: しおのや かずき
生年月日: 1973年11月20日
出身地 : 東京都世田谷区
居住地 : 東京都杉並区
最終学歴: 中央大学 経済学部 卒業
所属  : 税理士法人シリウス 代表社員
会社HP  : https://www.sirius-ta.com/

塩谷一樹の経歴・実績

 

  • 大手監査法人で上場会社等の法定監査に従事。
  • 大手税理士法人で税務の勉強をしながら活躍。
  • 中堅の税理士法人でサービスを経験。
  • 税理士法人シリウスを創業。
  • 共著で『中小企業の資金調達方法がわかる本』、『これ1冊で安心 歯科医院経営の成功手法がわかる本』を出版。
  • プライベートでは防災ボランティア団体に入会し、防災訓練などに参加している。

  • 防災訓練への参加/防災の予備のための知識共有にも取り組んでいる。