12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は112.02円と前営業日NY終値(111.66円)と比べて36銭程度のドル高水準だった。3月中国貿易統計で輸出額の伸びが予想を大きく上回り、同国の景気減速への懸念が緩和。米金融機関の好決算も手掛かりにダウ平均が290ドル超上昇すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが広がった。米10年債利回りが2.5651%前後まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時112.09円と3月5日以来の高値を付けた。 4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が96.9と予想の98.0を下回ったことで一時111.86円付近まで売られる場面もあったが、下押しは限定的だった。 なお、ワシントンで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議はこの日、「世界経済を巡るリスクが高まる中、景気減速が長引かないようにタイムリーな政策が必要」との認識で一致した。共同声明は発表しなかった。 ユーロドルは反発。終値は1.1299ドルと前営業日NY終値(1.1253ドル)と比べて0.0046ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間に発表された2月ユーロ圏鉱工業生産が予想を上回ったことでユーロ買いが先行。良好な中国貿易統計を受けて世界的な景気減速への警戒感が後退したこともユーロ買い・ドル売りを誘い、22時過ぎに一時1.1324ドルと3月26日以来の高値を付けた。 ただ、「欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は米輸入品に対して報復関税リストを作成」との一部報道が伝わると、伸び悩んだ。航空機産業への補助金についてEUと米国は互いに不当と主張。週前半にはトランプ政権がEUに対して追加関税を課すことを表明している。欧米貿易摩擦への懸念からユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、5時過ぎに1.1293ドル付近まで下押しする場面があった。 ユーロ円は続伸。終値は126.57円と前営業日NY終値(125.66円)と比べて91銭程度のユーロ高水準。ユーロ圏や中国の経済指標が予想より強い内容となったことで、投資家のリスク選好度が高まり円売り・ユーロ買いが先行。21時30分前に一時126.77円と3月20日以来の高値を付けた。ただ、欧州委員会が対米関税リストを作成していると伝わると上昇が一服し、NY中盤以降は126円台半ばでのもみ合いに終始した。 トルコリラは軟調。トルコのアルバイラク財務相が10日に発表した経済支援策について、格付け会社ムーディーズは「具体性や計画性がない」と指摘。同国の最大都市イスタンブール市長選を巡る混乱や、ロシア製ミサイル調達問題など経済・政治の両面から通貨リラを売る動きが見られた。ドルリラは一時5.8237リラ、リラ円は19.21円までリラ安に振れた。 本日のレンジ ドル円:111.59円 - 112.09円 ユーロドル:1.1253ドル - 1.1324ドル ユーロ円:125.64円 - 126.77円
出典:FXi24
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