2016/9/14 8:20 FISCO 【日経新聞1面】マイナス金利政策深堀りの方向を織り込み、銀行株安の流れに
マイナス金利政策深堀りの方向を織り込み、銀行株安の流れに ~日銀、マイナス金利軸に 緩和強化を視野日銀は20-21日の金融政策決定会合でまとめる異次元緩和の総括的な検証で、今後の金融緩和の軸にマイナス金利政策の深堀りを据える方針と伝わっている。現在マイナス0.1%の金利を射さらに引き下げることを検討。超長期の国債利回りが大幅に低下するなどの副作用を抑えるため、国債購入では長期と短期の金利差を広げるように促すことも協議とされている。 マイナス金利政策は、金融機関の反発もあって総括検証を機に撤廃を予想する声もあったが、日銀ではマイナス金利政策の効果がこうした副作用を上回っているとの見解をまとめるもよう。金融政策の選択肢が限られつつあることの表れと市場では捉えられそうだ。今回の決定会合でマイナス金利が深堀りされるかどうかは不透明だが、いずれにせよ、今後のマイナス金利幅拡大の方向性を、市場では一気に織り込んでいくことになる。 メガバンクはADRでも4%程度の株価下落となっており、本日の動向は警戒されるところ。銀行の収益圧迫懸念は、逆に、貸出金利の引き上げなど預金者への負担増に跳ね返っていくとの見方なども強まる可能性がある。銀行株安は市場マインドに与える影響も大きく、全体相場もネガティブな反応が想定されよう。また、今回の検証に伴う、外債購入やヘリコプターマネーの導入期待なども今回の報道を受けて低下することになろう。 長期金利引き上げの方向性は、とりわけ、生保などにはプラスとなってくるが、銀行株安の影響からポジティブな株価反応は期待しにくいとみられる。なお、預金者の銀行離れの流れを想定して、金庫株などには短期資金の思惑買いが向かう余地もありそうだ。
関連銘柄 3件
・三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)東証1部
メガバンク
メガバンクの一角。持分法会社に米モルガン・スタンレー。国内低金利による利ざや縮小が痛手。17.3期最終利益は10%減の8500億円を見込む。フィンテック分野に意欲。米国の仮想通貨取引業者への出資で合意か。 記:2016/08/16
メガバンク
メガバンクの一角。持分法会社に米モルガン・スタンレー。国内低金利による利ざや縮小が痛手。17.3期最終利益は10%減の8500億円を見込む。フィンテック分野に意欲。米国の仮想通貨取引業者への出資で合意か。 記:2016/08/16
・みずほフィナンシャルグループ(8411)東証1部
メガバンク
銀行・信託・証券をフルラインで擁する金融グループ。銀行・証券子会社の合併を完了。北米で投資銀行を強化。政策保有株等の売却推進。日本株業務強化へ。資金利益減少や株式等関係損益減少で17.3期1Qは最終減益。 記:2016/08/12
メガバンク
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・T&Dホールディングス(8795)東証1部
生保大手
太陽、大同、T&Dフィナンシャルの生保3社が中核。保有契約高は60兆円を超え、過去最高の更新が続く。株主還元に積極姿勢示す。17.3期1Qは金利低下による収入減で経常収益は12%減も、経常増益を確保。 記:2016/08/16
生保大手
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