<特集>存在感増すフィンテック関連(1)=主力株には手詰まり感、成長性、話題性で脚光
日経平均株価が1万7000円台を回復して以降、手詰まり感が強まっている。為替や内外の金融政策にらみで主力銘柄は手掛けづらい状況。こうしたなか、比較的値動きの軽いITセクターに対する関心が高まってきた。新興市場の銘柄を中心にフィンテック(金融のIT化)、AI(人工知能)、VR(仮想現実)など、これまでも折に触れて物色されてきたテーマが中心。
いずれも成長分野として期待が高いが、なかでもビッグデータやAIなどを駆使した新たな金融技術、フィンテック関連に注目してみたい。フィンテックは金融業界に革命をもたらし、2020年には現在の4倍の規模にあたる5兆円を超える市場を形成するとの試算もある。短期的にも中・長期的にも存在感を増して行くことになりそうだ。
日経平均株価が1万7000円台を回復して以降、手詰まり感が強まっている。為替や内外の金融政策にらみで主力銘柄は手掛けづらい状況。こうしたなか、比較的値動きの軽いITセクターに対する関心が高まってきた。新興市場の銘柄を中心にフィンテック(金融のIT化)、AI(人工知能)、VR(仮想現実)など、これまでも折に触れて物色されてきたテーマが中心。
いずれも成長分野として期待が高いが、なかでもビッグデータやAIなどを駆使した新たな金融技術、フィンテック関連に注目してみたい。フィンテックは金融業界に革命をもたらし、2020年には現在の4倍の規模にあたる5兆円を超える市場を形成するとの試算もある。短期的にも中・長期的にも存在感を増して行くことになりそうだ。
<特集>存在感増すフィンテック関連(2)=ラクーン―EC取引堅調で第1四半期は増収増益
・ラクーン(3031)は衣料や雑貨の企業間EC取引「スーパーデリバリー」が主力。BtoB掛売り・請求書決済代行サービスの「Paid(ペイド)」も展開する。「Paid」は15年12月にフィンテック協会に加入。取引先との間に入り、与信管理から代金回収業務まですべての請求業務を代行するサービスで、未入金が発生した場合でも100%代金を支払うもの。現在1800社の企業が導入している。
17年4月期第1四半期(16年5-7月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.8%増の5億6900万円、営業利益は同8.2%増の9400万円と増収増益を達成した。「スーパーデリバリー」は対象外としていた飲食業、理美容業、宿泊業、教育関連など小売業以外の事業者も利用できるよう改善。「Paid」では加盟企業の獲得増加と加盟企業の稼働率向上を図った。
決算発表後は材料出尽くし感から売りが優勢となったものの、8月安値の428円に接近したところで持ち直しの動きとなっている。フィンテック関連に市場の関心が向かえば足元の業績が堅調な分、買いも入りやすそうだ。
・ラクーン(3031)は衣料や雑貨の企業間EC取引「スーパーデリバリー」が主力。BtoB掛売り・請求書決済代行サービスの「Paid(ペイド)」も展開する。「Paid」は15年12月にフィンテック協会に加入。取引先との間に入り、与信管理から代金回収業務まですべての請求業務を代行するサービスで、未入金が発生した場合でも100%代金を支払うもの。現在1800社の企業が導入している。
17年4月期第1四半期(16年5-7月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.8%増の5億6900万円、営業利益は同8.2%増の9400万円と増収増益を達成した。「スーパーデリバリー」は対象外としていた飲食業、理美容業、宿泊業、教育関連など小売業以外の事業者も利用できるよう改善。「Paid」では加盟企業の獲得増加と加盟企業の稼働率向上を図った。
決算発表後は材料出尽くし感から売りが優勢となったものの、8月安値の428円に接近したところで持ち直しの動きとなっている。フィンテック関連に市場の関心が向かえば足元の業績が堅調な分、買いも入りやすそうだ。
<特集>存在感増すフィンテック関連(3)=クレセゾン―フィンテック企業に積極的な投資
・クレディセゾン(8253)を狙う。同社はフィンテック(金融のIT化)企業との連携によるシナジー創造を掲げ積極的に投資を行っており、関連銘柄の中心といえる。
昨年1月、複数の磁気ストライプカードを1枚に集約するデバイス「コイン」事業を展開する米コイニーへの出資を公表し、6月には先進的・革新的なサービスや技術を創り出していく創業間もないベンチャー企業との取り組み強化を目的に国内カード業界初のコーポレート・ベンチャーキャピタル設立を公表。今年に入っても3月、フィンテックソリューションの共同開発を目的にO2O(オンラインオブオフィス)支援を行うアイリッジ(東京都港区)に追加出資するなど、フィンテック関連に対する投資の手を緩めていない。
目的はフィンテック企業との連携による決済サービスの充実だ。フィンテックを活用しアプリ決済、スマホ決済、生体認証決済、B2B決済、O2O×スマホ決済といった決済プラットホームを拡充させ、顧客基盤の維持、拡大をさせるというもの。これだけでも効果は大きそうだが、フィンテック市場が拡大し投資先が上場するような場合、出資会社として注目を集める可能性は高い。
株価は4月28日の直近高値2193円から調整が続き一時1600円を割り込んだ。ただ、足元は反転傾向を見せ、上値抵抗線となっていた75日移動平均線を抜けてきた。17年3月期第1四半期決算は減収減益だが、通期予想は据え置いておりネガティブになる必要はない。まずは2000円奪回が目標だろう。
・クレディセゾン(8253)を狙う。同社はフィンテック(金融のIT化)企業との連携によるシナジー創造を掲げ積極的に投資を行っており、関連銘柄の中心といえる。
昨年1月、複数の磁気ストライプカードを1枚に集約するデバイス「コイン」事業を展開する米コイニーへの出資を公表し、6月には先進的・革新的なサービスや技術を創り出していく創業間もないベンチャー企業との取り組み強化を目的に国内カード業界初のコーポレート・ベンチャーキャピタル設立を公表。今年に入っても3月、フィンテックソリューションの共同開発を目的にO2O(オンラインオブオフィス)支援を行うアイリッジ(東京都港区)に追加出資するなど、フィンテック関連に対する投資の手を緩めていない。
目的はフィンテック企業との連携による決済サービスの充実だ。フィンテックを活用しアプリ決済、スマホ決済、生体認証決済、B2B決済、O2O×スマホ決済といった決済プラットホームを拡充させ、顧客基盤の維持、拡大をさせるというもの。これだけでも効果は大きそうだが、フィンテック市場が拡大し投資先が上場するような場合、出資会社として注目を集める可能性は高い。
株価は4月28日の直近高値2193円から調整が続き一時1600円を割り込んだ。ただ、足元は反転傾向を見せ、上値抵抗線となっていた75日移動平均線を抜けてきた。17年3月期第1四半期決算は減収減益だが、通期予想は据え置いておりネガティブになる必要はない。まずは2000円奪回が目標だろう。
<特集>存在感増すフィンテック関連(4)=インフォMT―3メガとクラウドサービスを提供へ
クラウドを活用した受発注システムを手掛ける・インフォマート(2492)をマークしたい。同社は8月29日に9月27日から、企業間で請求書の受け取り・発行ができるクラウドサービス「BtoBプラットフォーム 請求書」において、3メガバンク(三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行)の入金データを自動的に取り込むことができる「自動入金消込・督促機能」の提供を始めると発表した。フィンテック技術により経理作業を簡略化し、顧客企業の時間短縮・コスト削減につなげる。今後は、各地方銀行・信用金庫・信用組合などとの連携を拡大する方針で、同社の活躍領域が広がりそうだ。
同社株は、フィンテック事業への参入表明を好感され8月29日に1081円まで上昇する場面がみられた。その後は、全体相場がもみ合いとなるなか、戻り待ちの売りに押される展開が続いていた。16年12月期第2四半期(1-6月)の連結決算は、増収ながら減益で着地したが、システム開発の強化によるソフトウエア償却費の増加や今後の事業成長へ向けた人員増強が要因で、拡大が期待される電子商取引市場を背景に、通期予想は従来予想を据え置いている。
クラウドを活用した受発注システムを手掛ける・インフォマート(2492)をマークしたい。同社は8月29日に9月27日から、企業間で請求書の受け取り・発行ができるクラウドサービス「BtoBプラットフォーム 請求書」において、3メガバンク(三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行)の入金データを自動的に取り込むことができる「自動入金消込・督促機能」の提供を始めると発表した。フィンテック技術により経理作業を簡略化し、顧客企業の時間短縮・コスト削減につなげる。今後は、各地方銀行・信用金庫・信用組合などとの連携を拡大する方針で、同社の活躍領域が広がりそうだ。
同社株は、フィンテック事業への参入表明を好感され8月29日に1081円まで上昇する場面がみられた。その後は、全体相場がもみ合いとなるなか、戻り待ちの売りに押される展開が続いていた。16年12月期第2四半期(1-6月)の連結決算は、増収ながら減益で着地したが、システム開発の強化によるソフトウエア償却費の増加や今後の事業成長へ向けた人員増強が要因で、拡大が期待される電子商取引市場を背景に、通期予想は従来予想を据え置いている。
<特集>存在感増すフィンテック関連(5)=TIS―業績は良好、需給思惑も
・TIS(3626)はマーク続行の対象になる。同社はデジタルガレージ<4819.T>と共同出資でフィンテック(金融のIT化)関連事業の開発などに向けた戦略技術開発会社「DG Technologies」を9月1日に設立した。TISは、新会社が開発するフィンテック関連などの最新技術とプラットホームを、クライアント企業向けのシステム構築に適宜利用していく予定で、ビジネス拡大が期待される。
むろん、足元の業績は良好そのもの。17年3月期第1四半期(16年4-6月)の連結決算では、営業利益が40億1700万円(前年同期比85.1%増)に拡大した。企業のIT投資の高まりを背景にITサービス事業は増勢基調にある。通期営業利益は265億円(前期比8.4%増)と伸び鈍化を見込むが、2期連続で最高利益を塗り替える。一部では想定以上の粗利益率改善を踏まえ、280億円(同14.6%増)が観測されるなど上方修正期待も根強い。
5月11日の戻り高値2762円をはじめ2700円台に上値抵抗帯を控えるが、視野に入れたこのゾーンを払しょくするととりあえず2月3日の年初来高値2997円が意識されてくる。ちなみに、2日申し込み現在の信用取引残高は買い残5万9000株、売り残1万9500株。一方、同日報告分の株券等貸借週末残高によると、カラ売りにつながる貸付残高が有担保・無担保合計で約165万株に上っており、需給思惑もくすぶっている。
・TIS(3626)はマーク続行の対象になる。同社はデジタルガレージ<4819.T>と共同出資でフィンテック(金融のIT化)関連事業の開発などに向けた戦略技術開発会社「DG Technologies」を9月1日に設立した。TISは、新会社が開発するフィンテック関連などの最新技術とプラットホームを、クライアント企業向けのシステム構築に適宜利用していく予定で、ビジネス拡大が期待される。
むろん、足元の業績は良好そのもの。17年3月期第1四半期(16年4-6月)の連結決算では、営業利益が40億1700万円(前年同期比85.1%増)に拡大した。企業のIT投資の高まりを背景にITサービス事業は増勢基調にある。通期営業利益は265億円(前期比8.4%増)と伸び鈍化を見込むが、2期連続で最高利益を塗り替える。一部では想定以上の粗利益率改善を踏まえ、280億円(同14.6%増)が観測されるなど上方修正期待も根強い。
5月11日の戻り高値2762円をはじめ2700円台に上値抵抗帯を控えるが、視野に入れたこのゾーンを払しょくするととりあえず2月3日の年初来高値2997円が意識されてくる。ちなみに、2日申し込み現在の信用取引残高は買い残5万9000株、売り残1万9500株。一方、同日報告分の株券等貸借週末残高によると、カラ売りにつながる貸付残高が有担保・無担保合計で約165万株に上っており、需給思惑もくすぶっている。
出典:株式新聞
※投資の最終的な判断はご自身でお願い致します。
このブログに掲載の情報は、投資を保証するものでは一切御座いません。
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