2016/7/27 8:06 FISCO 【日経新聞1面】最低賃金引上げ報道も個人消費拡大期待は高まりにくく
最低賃金引上げ報道も個人消費拡大期待は高まりにくく~最低賃金過去最大24円上げ、消費底上げ政府・与党は来月2日にもまとめる経済対策の概要を固めたと報じられている。厚生労働省では、2016年度の最低賃金の目安を全国平均で過去最大となる時給24円引き上げ、822円にすると決めたもよう。また、低所得者層に一律1万円以上の現金を支払う方針も示しているようだ。 最低賃金は、引き上げ率をみても2015年度の2.3%から3.0%に引き上がることになる。ただ、今後の消費増税実施などを控える中、ストレートに消費にお金が回っていくのかには不透明感が残る。最低賃金の引き上げだけでは国内全体の個人消費に対する影響も極めて限定的となろう。1万円の現金給付と合わせてみても、個人消費動向に対するポジティブな見方にはつながりにくいだろう。 ほか、インフラ整備や海外展開に取り組む中小企業の金利引き下げなど、経済対策概要などが伝わっているが、新鮮味は感じられにくい。あらためて関連銘柄に関心が向かうような状況にもないだろう。ただ、日銀内に追加緩和論との報道に関しては、サプライズは乏しいものの、足元で「現状維持」への懸念も強まりつつあった分、ややポジティブと捉えられる。なお、銀行にはマイナス金利幅の拡大などが警戒される余地があろう。
関連銘柄 3件
・髙島屋(8233)東証1部
個人消費関連
老舗百貨店。東京、大阪など国内で22店舗を展開するほか、シンガポール、中国、台湾にも進出。時計専門店「タカシマヤ ウオッチメゾン」好調。16.2期3Qは百貨店業、不動産業の伸長をけん引役に増収、2桁増益。 記:2016/01/25
個人消費関連
老舗百貨店。東京、大阪など国内で22店舗を展開するほか、シンガポール、中国、台湾にも進出。時計専門店「タカシマヤ ウオッチメゾン」好調。16.2期3Qは百貨店業、不動産業の伸長をけん引役に増収、2桁増益。 記:2016/01/25
・大成建設(1801)東証1部
インフラ投資関連
大手ゼネコンの一角。人手不足による人件費の上昇も利益面の重しになるなか、コストの価格転嫁が順調に進んでおり収益悪化リスクが低下。17.3期は純利益増益を見込む。秋と見込まれている大型補正予算作成に期待。 記:2016/07/15
インフラ投資関連
大手ゼネコンの一角。人手不足による人件費の上昇も利益面の重しになるなか、コストの価格転嫁が順調に進んでおり収益悪化リスクが低下。17.3期は純利益増益を見込む。秋と見込まれている大型補正予算作成に期待。 記:2016/07/15
・三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)東証1部
メガバンク
メガバンクの一角。持分法会社に米モルガン・スタンレーがある。17.3期は国内低金利による利ざや縮小が響き減益の見込み。中国関連の投資が鈍化。エネルギー関連向けの不良債権も増える。自社株買いは継続の意向か。 記:2016/06/07
メガバンク
メガバンクの一角。持分法会社に米モルガン・スタンレーがある。17.3期は国内低金利による利ざや縮小が響き減益の見込み。中国関連の投資が鈍化。エネルギー関連向けの不良債権も増える。自社株買いは継続の意向か。 記:2016/06/07