メンタル面での介護のしんどさ | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

お義母さまのお見舞いに行ってきました。

家族の都合上、
旦那と娘とお見舞いに行くのは元旦になりそうなので、
(息子は都合が合わない。)
ちょっと間が空いてしまうということで、
ワタシが行ってきました。

先日お義母さまは、
「お抹茶と和菓子なら食べる」とおっしゃいましたので、
(なんせ認知症、ホンマかいや?と思いつつ)
家の近所の和菓子屋さんで、
「水仙」と、「鶴」という、
綺麗な、黄身あんを牛皮で包んだものを買い、バスに乗りました。
(写真はない。撮り忘れた。)

病院の最寄りのスーパーには、ホンマもんのお抹茶はなかったので、
抹茶入りの粉末茶を買い、
病室に着きました。
(茶碗も茶筅もワタシは持ってないけどな。
ただの濃いめの、紙コップに入ったお茶になった。)

お義母さまは寝ていらして、
看護師さんが、鼠蹊部にある点滴の根元?を変えに来ました。
素直に言うことを聞いています。

変え終わるとお昼ご飯が運ばれてきて、
ワタシはまず和菓子を見せました。
お義母さま、食べる気になってくれまして。
ハシで小さく切った、「水仙」を、ほぼ完食。
まあ3センチ×3センチくらいの大きさなんですが。
お抹茶もどき、も、お菓子によく合う、と、けっこう飲みました。

メイバランスミニ、という栄養補給のジュースも一本飲みました。

それはちょっと嬉しかったが。

おかゆ、タラのタルタルソースみたいなもの、おひたし、人参、かぼちゃのペースト、コンソメスープ、
全て、スプーン4分の1くらい。
舐めるくらいだけ。
はぁ。
がっかり。
やっぱり食事をする気がないのね。
(お義母さまに、あんた食べ、と勧められて、味見がてらにワタシが食べたわよ。
病院食、完食。
美味しいじゃないのよ。
看護師さんに謝ったわ、ワタシが食べました、って。)

お義母さまは、
「あんたタバコ持ってる?
あかんか。」
とも言っておられましたわ。
時々、ここが病院だと言うことを理解できていない発言をしていました。

ワタシは喋りながら、
顔と手足に乳液を塗って、
1時間半いて帰ってきましたが。


はぁ。
ため息ですわ。
食欲がちっとも回復しないんだもの。

ウチの子たちは、
赤ちゃんの頃、離乳食をバクバク食べてくれたんだ。
わたしゃ、こんなに食欲のない人に出会ったことがないよ。
お義母さまは1ヶ月くらい、食欲がないまんまだ。
無理強いもしたくないけど。


お義母さまに長生きしてほしくはないよ。
でも、
嚥下機能に問題があるワケでもない、
喋る、
冗談も通じる、
まだまだ人としてしっかりしているのに、
痩せ衰えていくのを見ているだけなのかなぁ。
それでホントにいいのかなぁ。

まだまだ生きていてほしいとは、ちっとも思わないくせに、
食べるもんを食べさせたいという、このワタシの欲望は、なんなんだろう。

寝たきり。
意識なし。
そうなって食べないなら、納得するんだけど。


我が子を育てたとき。
離乳食を作り、夜中にオムツを変え、できることが増えていって、
自分もラクになり、
成長を喜べたこと。
めんどくさかったことも、みんな報われていったけれど。


メンタル面での介護のしんどさってこーゆーことなんだなぁ。
優しいふり嫁をするのは、意外と疲れるんだ。
やっとわかったような気がするわ。



これから娘が帰ってくる。
娘の、夢のあるハナシ、仕事の愚痴、恋バナ、毒舌、若さ、オシャレ、

せめてそういったものを貰うとするか。