桐島部活辞めるってよパート2 | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

息子が○○を辞めると父親にこぼして、
次の日、
なんとか息子は出勤して行った。
その日は、24時間勤務体験であった。 
朝から次の日の朝まで、所属の署で研修する。

その日、旦那は銀行に用事があり、
窓口の開いている3時前に銀行に行ってから、すぐに帰宅した。
アタシと旦那は、
息子の将来について話した。

アタシと旦那がひととおり、息子のことについて話し終えた夕方6時前、
ガチャっと玄関のドアが空く音がして、
息子が帰宅した。

ひゃっ!
息子は本当なら明日の朝帰宅するはず。
これは、
○○を辞めてきたのか!
と、
アタシと旦那は凍りついた。

息子が一息ついてから、
アタシは息子に話しかけた。


息子は、
ADHDからくる失敗が多いこと、
(忘れ物、不注意、手先の不器用さ)
この3ヶ月頑張ったが、克服できる気がしないことを、
署の上司に話したそうだ。
そして辞めさせて下さいと言ったそうだ。
その上司は、
自分だけの判断では返答できない、体調不良とするから、
一旦家に帰って、頭を冷やしなさい、
と息子を帰宅させたのだそうだ。

息子はアタシに、
本当に頑張ったのだが、
認知行動療法(ADHDの症状を軽くする工夫。ノートに書き出したり、アラームを使ったり。)をするにも時間がないし、
できないものはできないのだと訴えた。
ADHDを軽くする薬は、体力を奪うし、
○○は、俺には無理なのだと、
淡々と話した。
アタシは息子が単純に根性なしで○○を辞めたいと言っているワケではないことを、
また新ためて、
信じてやろう、
と思った。
この子は単純にワガママではない。


オカンもみんなも、
気のせいやと、
俺のモノの見方が問題だというが、
ホンマにそうやねん。
人より全然できひんよ。

できないことはイヤか?

いや、それはええねん。
そら悲しいけどできなくて叱られることはあたりまえやと思っとるよ。
自分に逃げや甘えもあるて感じとるよ。

○○士になれないのに、市民の血税から給料出してもらってるのに、○○学校で学ぶのもおかしいと思うねん。
早く辞めたほうがエエんかなって思うで。

うん、
こいつ、
息子、
わかっとるやないか。



黙っていた旦那が口を開いた。

オマエは辞めて、どうプランを立てとるんや?
シアワセに生きていってほしいと思っとるで。
オマエが思ったとうりにやってみろと、かっこ良く言いたいけどな。

やれることは全部やったのか?
○○を辞めたら、現実もっと厳しいことになる。
○○だっていろんな仕事があるはずだ。
オマエが○○を続けられない理由は、生死に関わることでミスが許されないからなのであれば、
事務方の仕事を希望すれば、また道が開ける可能性もあるだろう。
そこを、
また明日出勤して、
相談してくることはできないのか?
市民の血税で世話になっているのもわかるが、○○学校は区切りとして卒業せえへんか?
病気のために○○士になれなかった、
というほうが、
自分の将来のためにも、
みんなのためにもいいんじゃないか?
どこへ行っても、何をしても、
仕事というものはラクじゃない。
生きるための戦略は必要や。
綺麗ごとは言わんぞ。
俺は、新聞配達とリネンの仕事や。
そこに誇りはないで。
家族を養うために頑張れたけども。

といったことを息子に諭した。

息子は、
だんだんと、
父親の言っていることに理解を示した。


明日の朝、
(このブログをUPする頃だな)
息子は出勤すると言った。

相談した上司も、
明日来たかったら来なさい、
と言ってくれていたのだそうだ。

なんてありがたいことだろう。
なあ、そう思わないかい、息子よ。
オマエの言っていることに、真剣に耳を傾けてくれる人がいるんだよ。
オマエは誰からも理解されないカワイソウなヤツじゃないよ。
なあ、そう思わないかい?


やれることは全部やってから、
それから諦めようよ、
息子。

逃げも甘えもあって、ADHDもあるということを、
両親や周囲にわかってもらう努力はしてみような。


○○から、
オマエはいらん、と言われたら言われた時や。
そんでエエではないか。


違うかもしれないが、
フられる前にこちらからフる、
みたいな男って、
ちょっとコスい。
息子よ、
今のオマエは、
そんなことをしないほうがいい気がするぞ。
清々しいヤツになりたくはないか?


家族のいろんな出来事は、
日々、
それぞれの価値観、
大切にしたいこと、
目指したいところ、
そういったことを確認されてくれる。

何もないことが1番なワケじゃない。
何かしらあって、
それをどう乗り越えるかだよなぁ。
そうやってみんな生きているんだものね。

さあ、
まだまだ、
アタシも旦那も息子も、
命を燃やして。
まだまだ自分を奮い立たせて。


長くてすみません。