なんだっていい介護の様子(♪嗅いでみよう) | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

お義母さま宅にお泊りしました。
仕事を7時で終えて、自宅とは反対方向の電車に乗り、
夜8時半前にはお義母さま宅へ着きました。

お義母さまは古めかしいナイロンの紺の千鳥格子のシャツと紺のスカート、
ベージュのサマーニットのベストを着ていて、
(ついに冬物を着替えたのね。)
ヘアスタイルもキチンと梳いてあり、
由緒正しいおばちゃんの姿であった。


お風呂を沸かし、犬を洗い、アタシも入浴しました。
お義母さまは入浴しないってさ。
やっぱりかw
おとつい入浴した、などと言っていた。
お義母さま、それは、いつのおとつい?
(認知症患者は3年前のことを昨日のように思っている。)


10時半には寝ました。
お義母さま宅の二階は、
あちぃ。
雨戸を閉め切りにしている二階は、
暑いのね。

お義母さまに、寝間着として、Tシャツと夏のゴムズボンを借りました。
Tシャツはよかったのだが、
ズボンは、
(恐るおそる、クンクン嗅ぐよ、あたしゃ。)
臭い。
これ、洗ってあるものだろうか?
履くのやーめた。
自分の仕事のズボンで寝た。

夜中12時くらいにトイレに行こうと、
階段を下りていくと、
く、
くくく、
臭え。
下からの、
一階の、
犬の糞尿の匂いが、
寝ぼけた鼻でもわかる。

お義母さまの愛犬チビは、
きゅうんきゅうんうるさいので、
ベッドに連れてきて、一緒に寝た。
チビも暑かったのか、
ベッドから下りて、冷たい床で寝ていた。


朝5時過ぎ、
アタシが一階に下りていくと、
お義母さまはすでに庭に水を撒いていた。
ふうん、
お義母さまって、
庭のことは、
一生懸命やるのよねぇ。
ヨシヨシ。

アタシがチビを連れて散歩に行こうとすると、
お義母さまは、
アタシのベビースターラーメンヘアを見て、
「あんたみっともないで。
梳かし。」
とヘアブラシを手にしたが、
アタシはすかさず、
「このアタマ、梳かしたら余計大変なことになるねん。
濡らすわ。」
と辞退した。
本当さ。
このヘアは梳かしちゃダメさw

…みっともないって。
ちっ。
今日のお義母さまはまずまずの見た目だから許すけど、
いつものアナタはどーなのよ?
ムカつくわねぇw


犬の散歩から帰って、
お義母さまと、
カフェオレと菓子パンの朝食を採った。

そしておしゃべりをしながら、
ひたすら床掃除。
ソファの足元だの、洗面所の引き戸の足元だの、
床には、
チビのオシッコが干からびている。
その部分の床はささくれだってボロボロ。
あーあ、ここん家の床、かわいそうに。
木である必要ないわ。
動物園のゾウ舎の床のほうが、
もしかしたらキレイかもよ。

人ん家だと思うから許せるわ。
これが自分の生まれ育った家だったら。
掃除するたんびに、
悲しい悔しい情けない、
と思うだろう。

掃除の甲斐あって、一階の犬の糞尿臭さは、少しマシになったと思う。
(まあほぼ毎回やってますが、15日ぶりに行くと、
また等しく臭い。)

洗濯もして、干した。
(借りるつもりだった臭い夏ズボンも洗った。)
乾いたら、
お義母さまはご自分で畳んで片付けるであろう。

ちょうどゴミの日であった。
いつ出したんだかわからない、
たぶんお義母さまかヘルパーさんが出した、
玄関横の市町村指定ゴミ袋は、
野良猫だろうか、
食いちぎられて、
食品、タマネギの腐ったものとひき肉の調理済みのもの、ラップ、タバコの吸殻などが散乱していた。
お義母さまには何も言わず、箒で集めて、新しく一回り大きなゴミ袋に入れた。
あと1時間後くらいに、
このゴミは持っていってもらえるだろう。
アタシが行ってよかったわ。

お義母さまの肩を軽く揉みながら、
アタシはお義母さまのアタマをそっと、クンクン嗅いだ。
うん、
不思議。
臭くはない。
フツウに皮脂の匂いはするけれど。
ホントに最近入浴したのかしら?


いいや、なんだってw
お義母さま自身が、
不便やイライラや悔しいや臭いや不潔や汚いを感じなければ、
なんだっていいw


どうせヨソん家w
どうせ人ごとw


正しいーより楽しいー
正しいーより面白いー
心配だったら嗅いでみよう
臭かったら対処しよー

♪嗅いでみよおぉぉぉーぉー

(原曲、ワニマ、「やってみよう」)


アタシは朝8時半に、お義母さま宅を去りました。

帰宅して、自宅をクンクン嗅ぎました。
なんか、
臭くないw
だいじょうぶw
(お義母さま宅と比べるのは意味がないですけどね。
動物園の入り口並みの臭さだからさw)