息子はとある場所の消防の、
グループディスカッションと面接、を受けに行く。
アタシは息子に頼まれて、面接官役をやりました。
ロールプレイング。
「あなたはなぜ消防官になりたいのですか。」
「いろんな方にお世話になってきました。
その恩を消防官の働きで返していけたらと思ったからです。」
(母、つまりアタシが思うに、これはたぶん、彼の本心からだと思う。)
面接官は人を見るプロだろうよ。
息子の人柄は、飾ったところでバレるだろう。
息子は、純朴で、愚直なヤツなんだ。
(優秀、とは言いがたい。
Jソウルブラザーズ、とも言いがたい。
そこは、許しておくれでないかい、
社会のみなさま。)
彼みたいな子を、
「育ててやろうじゃないか」
と思ってくださる、
アツくて心優しい消防官の方、
どうかヤツを男にしてやってくだしぇえー。
口調はちょっとふざけるが、
今日のアタシに笑いはないぞ。
息子はアタシよりずっと、心根のキレイな子なんだけどな。
誰か、
とゆーか面接官の方、
わかってやってちょーだいな。
ほら、
自分の助力で、
醜いアヒルの子が白鳥になったら、
感慨ひとしおでしょおー?
え?
まず白鳥にしてから世の中に出せって?
…ぐあぁぁ。