同類 | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

お義母さまから、朝8時に電話がありました。

昨日、庭師さんがお義母さま宅にやって来たらしい。
今年のお庭の手入れはどうしましょうか?と、庭師さんはお義母さまに聞いて下さったのだが。

お義母さまは、なんの思い込みか、
毎年2月に植木の刈り込みをしている、と思っている。
2年前まで、毎年10月だったんですよ。
去年は連絡が遅れて、12月だったんですよ。
(↑これはお義母さまには言わない。
余計な情報を与えると、お義母さまはムキになるから。)


去年の12月、アタシの立会いのもと、庭師さんに来ていただいた。
その時庭師さんに、お義母さまが認知症を患ったことは伝えた。



庭師さんとお義母さまだけでは、日程を決められず、
次の日、お義母さまはアタシに電話をかけてきたのだ。


まずはお義母さまの話をふんふんと聞く。
はい、アタシと庭師さんと連絡を取り、都合の良い日を決めればいいのですね。



お義母さまは、自分でなんでもやってきたことが誇りだ。
家の切り盛りを、きちんとしてきたことが誇りで、
今でも、自分でなんでもしているつもりでいるのに、
庭師さんが、お嫁さん(つまりアタシ)にお伺いを立てる様子が、
ちょっとだけおもしろくはない。
アタシはいつも会話の中から、お義母さまの心情を推察する。


お義母さまもまずまずマトモなことをおっしゃる。
「私がもう年やから、私1人では話にならんと思って、あんた(つまりアタシ、嫁)に話しなさい、と言うんやろね。」

アタシはお義母さまに言う。
「そやで、お義母さん若く見えるけど(ここ、おべっかポイントよw)
歳知ってる人は、
明日急に倒れた、入院、ってなってもおかしくないもん、
やっぱり身内のもんにも連絡するよぅ。」

お義母さまは、納得しはりますw
たぶん、自分がボケボケの、役に立たない、情けない年寄りではない、と確認したいのだと思います。
90も近くなったら、(実際は85手前だけれど、)
人の世話になるのも当たり前なのだ、と、納得したいのです。


老人の、
私はないがしろにされているのでは?
バカにされているのでは?
私なんかいてもいなくてもいいんだろう?
という、
拗ねる、ヒネる気持ち、を、育ててはいけません。
(放っておくと暴れだすよーw
王蟲の群れが疾走するよw)


アタシも庭のことは、9月くらいから気になっていて、旦那に進言したのだけれど、
旦那はアタシに丸投げしました。
本人の希望を聞いてみたら?と言っただけ。
自分からお義母さまや庭師さんに連絡したりする気はなさそうです。

旦那、まだお義母さまに泥棒扱いされたことが、引っかかっているのかい?
2ヶ月くらい、あんたお義母さまに電話もせず、知らん顔してるやないか。

んー、
しょーがない、許す。
許すて、大げさな表現だけどw
旦那には、大きな責任を引き受けてもらうのだもの。
(施設入所や同居などは、いつか旦那が決定するだろう。)
こまごましたことは、アタシがやっておくさ。
アタシが庭師さんにお茶を出す役割をするのが自然だと、
お義母さまも庭師さんも旦那も思ってるもんね。

へぇ、これもあっしの仕事のうちでさぁ。


そんなこんなで、アタシは庭師さんと連絡を取った。
年が明けてからに決定した。
お義母さまにもすぐに連絡しておいた。



なにが言いたかったか、って、
思い上がりかもしれないが、
アタシはお義母さまの気持ちがわかるのだ。

人の世話になりたくない
私はきちんとしている
私は独立した、立派な人間だ
私は役に立たない、いてもいなくてもいい人間じゃない
人からみじめだと思われたくない


わかるよ。
なんとなくわかるよ。
老いの悲しみ。


アタシとお義母さまは、よく似ているんだろうなぁーw
何で傷ついて、拗ねたりヒネたりするか、わかるわぁw

アタシが、こいつ、しょーもないなあ、とお義母さまに感じるところ、
それはアタシの内面によく似ているのですw
スネヒネポイントがわかるから、そこを刺激しないよう、行動できるんだよなぁw
同類なんだろうなー。
へへーw