認知症を振り返る15 中途半端な 完 | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

駅前で大暴れしたお義母さまだが、アタシはできるだけ普通に接した。
何ごともなかったかのように。
そしてお義母さまとは、なるべく離れて過ごした。
お義母さまは1人でいるほうが良い人なのだと、なんとなく感じた。
8年も静かに一人暮らしをしてきたのだ、そっとしておこう。
(でもオハナシは聞いてもらいたい人なんだけどね。
アタシに聞く余裕がない時は、離れたほうが良い。)



その日もお義母さまを留守番させて、アタシは買い物に出た。
3時間ほどして帰ったら、お義母さまはいなかった。
お義母さまは玄関のドアの鍵を、内側から開けられるようになったんだ。
タクシーに乗って、自宅に帰ったな。

我が家に来て、一ヶ月と少しだった。


アタシは奈良の地域包括支援センターの、介護認定をしてくださった女性に連絡した。
すぐさま様子を見に行ってくださり、腐ったものは食べないように、とお世話してくださった。

お義母さまがお隣Oさんと、敷地のことで揉めたとき、民生委員のヤマシタさん(仮名)が、我が家に電話をくれたことがあった。
(お義母さまは、Oさんがトイレの浄化槽の臭い水を、ウチにかけてくるんだ、と、ヤマシタさんにワケのわからないことを言っていた。
ヤマシタさんは心配になり、我が家に連絡をくださった。
その時アタシは旦那に報告しただけだった。
あれも認知症の症状だったんだ。

お義母さまの様子がおかしくなってアタシがお義母さま宅に行ったとき、たまたまヤマシタさんが訪ねてくれて、アタシはお義母さまが認知症であることを告げた。)
ヤマシタさんにも連絡した。

ヤマシタさんも、お義母さまの食事の手配など、してくださった。

お義姉さんも、お義母さまに電話して、お義母さまの様子を教えてくれた。

アタシはあえてお義母さまに連絡しなかった。


我が家を脱走したお義母さま、2、3日たつと、ご機嫌はほぼ普通になった。
ラッキーとしか言いようがありません。

アタシはお義母さまはまだ今のところ一人暮らしが良いのだと思った。
住み慣れた家で、がんばっていただくか。
我が家に来て、失禁は収まったし、電話ができるようになったり、まだ学習能力はあるもんね。
これといった病気や、肉体の健康上、留意することもないし。

アタシはお義母さまに電話をして、明日遊びに行くよ、と話した。
お義母さまは思いのほかご機嫌だ。
ガスが着かない、あんた明日見てちょうだい、と、お願いされた。
よし、明日お世話になったみなさんにお礼をして、隣近所に挨拶をするか。


こうしてお義母さまはもとの一人暮らしに戻りました。
その後をまだ知りたい方、いる?
いたら、またいつか、どばぁーっと書きますw



今思うに、認知症には、住み慣れた家で、通いの介護のほうが良いかもしれない。
そしておかしなことを言っていると気がついたら、慎重に様子を見ることだ。
認知症に詳しい病院にかかるのが良いかもね。
なんとかだまくらかして、病院へ連れて行ってね。
認知症患者は気分が乱高下するが、介護者は、何ごともなかったかのようにするのが良いと思う。
(なかなか難しいけど、仕事だと思えば、ね。
別居なら、離れていられるんだもの、できなくはないと思う。)

認知症患者の生い立ちやこだわりを、会話の中から拾う。
するとだんだん、何を喜んで、何をいやがるかわかってくる。

アタシはズルいけど、正しくはないけど、
老い先の短い人に、注意したり、変えろと命令はできないと思っている。
本人のご機嫌さえ良ければ、たいていのことはなんとかなる。
これから介護をする人は、いかにして本人のご機嫌を取るか、
そこは大事だと思うよ。

それと、誰が主介護者になるべきか、なんて思うのはやめたほうが良い。
アタシは旦那に期待して、イライラしたw
やれることは、イヤじゃないことは、サッサと自分でやってしまえw
報告と連絡はちゃんとして。
イライラするだけ損である。
自分が精神的にラクになるのはどの方向か、それがわかったら、自分が動くほうが早い。
人を待っていたら、ずっとイライラするよw
まあ今だに旦那に腹が立つことはあるけどw
こうしたほうがよいのではなかろうか、と気がついちゃったもんの負けですw


アタシはお義母さまの体に触れたり、話を聞くのがイヤではなかった。
暴言を吐かれても、何ごともなかったかのように振る舞うことはできた。
お義母さまも、アタシに触れられたり、話をするのがイヤではなかった。
この嫁は味方である、と、なんとなく思わせることに成功したんだと思う。
ヒヒヒw
お義母さまとラッキーな組み合わせだったんだ、と思っています。

あとは親切にしてくださる人はたくさんいます。
本人のためにも自分のためにも、助けてもらいましょう。
恥ずかしいかもしれませんが、何に困っているかを相談しましょう。


そして、今はお義母さまと仲良くしていられるワケですが、
認知症の症状には、多幸感、というものもあります。
お義母さまは、症状で、おだやかなお年寄りになっているだけかもしれません。

だからこのブログは、いつ罵詈雑言、阿鼻叫喚、地獄絵図、罵り、誹り、にかわるや知れません。
それはそれで、仕方ない、とアタシは思っています。

さあ、しばらく休んだら、またミもフタもない、
いぼ痔、銀歯、屁ぇなどをテーマに、記事を書きますわ。

読んでくださった方、ありがとうございます。
結局、お義母さまがいかにおかしかったかを書いただけでしたなw
ほんまにごめんなさいw
(我が家でのお義母さまの状態は、せん妄、と言います。)

でもある程度までは元に戻る、とゆーオハナシでした。