認知症を振り返る⑨ | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

アタシはお義母さまが我が家にやって来て、どのようにしていくか、ノートに計画を立てた。
介護認定もまだ下りていないし、公的な支援は何があるか、調べたりした。

奈良で同居
神戸で同居
神戸にお義母さまの部屋を借りる
神戸でグループホームを探す
などの案が思いついた。

アタシはこのノートをリビングの一角のちょっとしたところに置いて、仕事に行っていた。
お義母さまは誰もいない時に、これをこっそり見て、○とか×とか書いていた。
その行動に、旦那は腹を立てた。
人のものを勝手に探って見るのは良くないで。
でもお義母さまに、直接注意は出来なかった。

アタシはお義母さまを、家から近所の精神科に受診に連れて行ったりした。
認知症の中期です、長谷川式テストは13点。


お義母さまが我が家に来て、10日たっていたかな、
旦那がお義母さまに、我が家の経済状況などを話した。
そして神戸のこの家に居るなら、お義母さまのぶんの出費は、お義母さまから出してもらわないとやっていけないのだと。

お義母さまの顔つきが変わった。
なんやて!
そんなこと、よう言うな!
お金目当てか!
許さない!
○×△◽︎✳︎∈θβΣ
よくわからんが、罵詈雑言。
まだこの時点では、アタシも旦那も、認知症のあれこれに、全く免疫がない。
お義母さまの言葉にいちいち反応してしまった。
自分にかかるお金を払うのは当たり前やろが!旦那が叫ぶ。

お義母さま、ヒートアップ。
ヒーヒーフーフー言いながら、鬼のような形相で、罵詈雑言を吐く。
アタシはこれから仕事だったのだが、そんな場合じゃない。
休みます、とスーツ屋に連絡する。

旦那はお義姉さんに連絡した。
お義姉さんも、しぶしぶ我が家にやって来る。
旦那、アタシ、お義姉さん、お義母さま、4人でギャーギャーわーわー。
(アタシは比較的おとなしく聞いてる。)
お義姉さんはお義母さまが今までしてきたことの恨みツラミをお義母さまにぶつける。
お義母さまはお義姉さんに手をあげた。
叩いた。
アタシはたまらず、
何するのっ!大事な娘でしょう!とお義母さまの手をつかんだ。

旦那は、俺が○したる!と睨みつける。

話し合いになんてならない。
ぐっちゃぐちゃのしどろもどろの大混乱。

アタシは、お義母さまに冷たく言った。
お義母さんは認知症なんです。
1人でオシッコ漏らして○んでいけばいい。
お義母さまは一瞬黙ったが、いやあ、人を認知症ってなんや!とつかみかかって来た。

旦那がお金を出すと言わないお義母さまにしびれを切らして、お義母さまの荷物から、通帳印鑑の入った大事なものポーチを取り出し、天袋に隠した。

お義母さまは、腰が痛い。
イスに上がったり出来ないので、返せ返せ、と騒いでいる。

お義姉さんは、悪いけど帰るわ、と帰っていった。

息子も大学から帰ってきた。
旦那は、俺は早朝から新聞配達がある、と、寝た。
息子は夜通しお義母さまの話を聞いてくれた。
アタシもうつらうつらと寝た。