クリチコさん、盤石の防衛
兄ビタリとともに世界ヘビー級タイトルを独占し、
巨大岩塩帝国を築いて業界を呼吸困難に陥らせている
ウラジミル・クリチコさんがヘビー級砂糖選手代表の
デビッド・ヘイを迎え、よせばいいのに悪天候の中屋外で
防衛戦を行った。
ヘイが大口を叩くほどファンの不安感が増大していった
この一戦、予感は非情な現実となった。試合はヘイが抜群の
反射神経を発揮し、ハイレベルな鬼ごっこを展開。たまに
ヘイがビッグパンチを空振りしては転び、クリチコさんの
ハードタッチから逃げ回るという微笑ましい光景が繰り広げられた。
ボクシングの試合を裁くと聞いていたのに大男の鬼ごっこの
監視員をさせられ、戸惑いと苛立ちを隠せないレフェリーは、
転がり続けるヘイにダウンを宣告。もはやどうでもいい
タイミングで制裁措置を施したが、全く効果なし。以降も全く
同じ光景が繰り広げられた。
クリチコさんは終盤に入ってもジャブで小突き続け、一発狙いの
ヘイを楽々ポイント・アウト。一番の見どころは入場シーンという
盤石の試合運びを見せつけ、世界中のファンにテレビのチャンネルを
変えさせた。
完敗を認めたヘイは「言い訳はしたくない。でも実は試合中に
足を痛めていた。」「左手の状態が万全ではなかった。」
堂々と言い訳を繰り返し、器の小ささを露呈。試合内容からも
商品価値の致命的な暴落は避けられず、再戦への興味も
吹き飛ばした。
ヘビー級最後の希望の灯をあっさりと消し、クリチコさんは
これで56勝(49KO)3敗。KOしているのに塩という抜群の
安定感誇張にあらず、世界ヘビー級タイトルを手放す気は
毛頭なし。当分の間は絶望感、閉塞感をたっぷり提供し続けて
くれることは間違いない。