バージル・ヒルさん(米)
80年代の英雄、ハーンズとも拳を交えた歴戦の雄。
世界Lヘビー級王座通算21度防衛(5KO)、クルーザー級進出し
2階級制覇という偉大なキャリアを持つ。
肩を手術してから切れる左フックが打てなくなり、パンチ力が激減。
それを機に開眼し、魅惑的な塩ボクシングを展開するようになる。
左は世界を制すという格言をイヤな形で体現。一流のジャバーには
間違いないんだが威力・スピードが感じられず、効果があるんだか
ないんだか分からないその左は、全盛期のロイ・ジョーンズに
「眼をつぶってかわされている」とワールド・ボクシングに書かれた程だった。
その安定感は凄まじく、マスケさん、デルパーレさん、ティオゾさん
といった大舞台での塩同士の対決に強さを見せ、数々の名勝負で
ファンを昏睡状態に陥れ、その技巧の深さを見せ付けた。
晩年はロイ・ジョーンズやダリウス・ミハルチェフスキなどの若い
砂糖選手に苦杯を喫することもあり、モルメックさんに連敗し
世代交代を悟ったかついにグローブを吊るす。
06年には世界中のボクシングファンの制止を振り切って復帰し、
いきなり世界挑戦。ファンは長期ブランクと年齢的問題に期待を
寄せたが、好戦績の若いワレリ・ブルドフを問題なく塩漬けして、
世界クルーザー級王座に復帰し健在ぶりを誇示。
まだまだこの階級を面白くする気は毛頭ないようだ。