行政の役割
近年行政の役割が拡大している。
行政とは一般的に法律を執行する公務員の活動のことをいうが、立法、司法を除く全てを行政ということもあり広範囲にわたる分野への関与が必要とされる。
公務員は行政に携わる以上、行政責任が生じ、国民などに対しても説明責任が生じる。
また、行政の特徴として、教育や医療、道路などの公共財の供給には適している。
民間企業には競争原理が働き、効率性や利益を求める公共の分野には馴染まないためだ。
行政の役割が重要視されてきた背景として長年日本の社会が公的サービスの向上などを重視した福祉国家を目指してきたことがある。そのことにより、行政の役割が重要視されいわゆる「大きな政府」となった。しかし、バブル崩壊以降財政危機に陥り、税収が減少しつつも支出が増大していき、慢性的な財政赤字が長年続いた。そのような中、台頭してきたのが新自由主義であった。これは簡潔にいうと市場原理主義を重視し、競争原理、効率性を求め、行政の役割を少なくし「小さな政府」を目指すというものであった。
しかし、結論から言うとこの政策は失敗であったといえるだろう。
もちろん、この政策により無駄な事業の削減や効率性が向上した分野もあったが、必要以上に削減を行い、規制緩和を進めることでこれまで積み上げてきた社会秩序・国のあり方を国益を損なうまで破壊してしまった。これは重大な過ちであるといえよう。
そもそも競争原理に馴染まないために行政が関与していたことを考えると矛盾があったのは明らかであるといえる。結果的に再度行政の重要性が再認識されてきたということである。
行政の目的と企業の目的というのは根本的に異なるということを認識し、過去の失敗をしっかりと精査し、二度とこのような過ちを繰り返さないこと強く誓い業務に当たることが、今後行政に携わる人間に求められることであるといえるだろう。