まちづくり





日本国内には各地域に様々な文化や歴史がある。

しかし近年、長い年月をかけて積み上げてきた地域社会が崩壊しつつある。



バブル崩壊以降財政問題が指摘され、各地方の自治体は深刻な問題に直面した。

資金が足りないため、公共事業を増やすことができず公共財の新設や補修整備ができずインフラが老朽化し、また、まともな社会保障制度を確保できないため若者などの雇用者は次々と都会に流出してしまった。



そのようなことに危機感を抱いた自治体は財政健全化も第一目的として歴史や文化を軽視してしまうようになった。

そのため、どの地域も都会を意識し、どの地域でも同じような建物が建てられ各地域特有の個性が薄れてきてしまったのである。




これまで国家主体の地域振興事業は何度も行ってきた。

しかし、それらの事業はことごとく失敗した。理由は明らかである。



そもそも、まちづくりというのは住民が主体となって主体的・自発的な運動によって行われるのが常識であろう。住民の意見を取り入れず、知識人のみで事業を進めてしまえば問題が出てくるのは当然のことといえよう。都会を連想して画一的な開発を行い、工業化を急速に推し進めることで地方の農村地域はことごとく生活基盤を破壊された。そして次第に地方特有の魅力が薄れていき、人口流出、過疎化が進み、財政悪化と悪循環に陥ってしまった。





このような結果を踏まえるとまちづくりというのは各地域ごとの特性をしっかりと理解した住民の合意のうえで進めなければ机上の空論になってしまうということである。

そしてある地域で事業が成功したとしても、他の地域では必ずしも受け入れられるものではないということも認識しておくべきである。



しかし、地域の住民の自主性にばかり頼るべきではなく、幅広い分野の知識を持ち、他の人が気づかないようなまちの良さを見出せるリーダーの存在も重要だと思われる。そしてそのような人材はなるべく外部の人間が良いだろう。内部の人間だと新たな発想が生まれにくいためだ。



まちづくりは地域特有の魅力を活かしつつ、外部の発想をうまく活用し、住民の自主性によって行うことこそが成功への第一歩となるのである。