~最終更新日2024/5/24~
皆様いつも御高覧頂きまして誠に有難う御座います。
本業の為中々更新出来ず申し訳ありません。
さて今回は『繁殖』について書いていけたらと思いますのでお暇潰し程度で見ていただけたら幸いです☺️
わからない単語等途中ございましたらこちらを合わせてご覧ください。
繁殖とは
生物学的には生殖活動によって個体が増えること。
一般的には雌雄が存在し、それらの生殖活動によって新たな命が出てくることです。
特別な形態だと
単一で繁殖が出来る『単位生殖』
雌雄が1個体で2匹居れば繁殖が出来る『雌雄同体』
が含まれるかと思われます。
繁殖で話として良く相談や話になるのは、雌雄から子供をとる際の遺伝性についてだと思いますのでモルフ等の遺伝について詳しく書いて行けたらと思います。
全ての生き物で説明をすると途方もない時間がかかりますので、今回は爬虫類その中でもコーンスネークを例に出して話を進めて行きます。
爬虫類における繁殖ステップ
1.狙いたいモルフを決める。
2.【コンボモルフなら】モルフをシングルモルフ迄分解する。
3.繁殖家系図を考える。
4.子供を取る。
5.狙いたいモルフが出るまで1-4を繰り返す。
STEP.1狙いたいモルフを決める。
初めに狙いたいモルフを決めます。
ここでは一旦コーンスネークの【スノーテッセラ】というモルフで進めていきます。
STEP.2【コンボモルフなら】モルフをシングルモルフになるまで分解する。
今回狙う【スノーテッセラ】はコンボモルフの為一度分解します。
分解するにあたってモルフが分からないよって方は、今回例として出しているコーンスネークに関しては、下記に過去の記事を貼っていますので参考にしてください。
スノーテッセラ(3重コンボ)
=アネリ(潜性)×アルビノ(潜性)×テッセラ(顕性)
になります。
こちらの顕性(優勢)と潜性(劣勢)については家系図を考える際に重要となります(※次項で説明します)ので一先ず分解した際はどちらか確認しましょう。
STEP.3繁殖家系図を考える。
今回は全てシングルモルフから作成することを考えます。※実際は3重を目指すならコンボモルフを使った方が早いのでその辺りは各自考えてみてください。
顕性遺伝
テッセラの遺伝で出てくる顕性遺伝になります。
ノーマル(NN)テッセラ(tt)として話を進めます。
ノーマル(NN)×テッセラ(tt)を掛けた場合
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240524/08/sinya-snakes/60/91/p/o1080073415442632327.png?caw=800)
子の遺伝子は全て(Nt)になります。
この場合表現系は全てテッセラ(Nt)になります。
理由はテッセラの遺伝子が1つでも含まれると表現系として表に出てくる為で、この遺伝形質を顕性遺伝とされてます。
なのでテッセラを最後の繁殖で片親にしましょう。
これの注意すべきポイントはテッセラ(Nt)を片方の親にすると50%の遺伝になるので注意。
潜性遺伝
アネリとアルビノの遺伝に出てくる潜性遺伝となります。
ノーマル(NN)アネリ(aa)として話を進めます。
ノーマル(NN)×アネリ(aa)の場合
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240524/08/sinya-snakes/f9/2e/p/o1080070315442632330.png?caw=800)
子の遺伝子は全て(Na)になります。
この場合表現系は全てノーマル(Na)になります。
理由はアネリの遺伝子(a)が結合した状態(aa)でないと表に表現系として出てこない為で、この遺伝形質を潜性遺伝と呼びます。
アネリのホモを目指すとこれらをかけた次世代となります。
ホモを目指す際の組み合わせは上記のノーマル(Na)×2匹もしくは、上記のノーマル(Na)とアネリ(aa)をかける2パターンになります。
1つ目のパターン
ノーマル(Na)×ノーマル(Na)の場合
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240524/08/sinya-snakes/76/ff/p/o1080070715442632332.png?caw=800)
子の表現と遺伝子配列は
ノーマル(NN),ノーマル(Na),ノーマル(aN),アネリ(aa)
の4パターンになります。
モルフ表記としては
ノーマル(NN/Na/aN)表現は全て
ノーマル66%hetアネリ
となります。
この66%hetというのは潜性遺伝の遺伝子を2/3の確率で持っているという意味です。
アネリ(aa)表現は
アネリ
となります。
上記からヘテロ同士の掛け合わせに関してはホモがとれる確率が1/4となります。
2つ目のパターン
ノーマル(Na)×アネリ(aa)の場合
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240524/08/sinya-snakes/d1/e5/p/o1080072315442632333.png?caw=800)
子の表現と遺伝子配列は
ノーマル(Na),アネリ(aa)
の2パターンのみです。
モルフ表記としては
ノーマル表現が
ノーマルhetアネリ
ホモ表現が
アネリ
となります。
この事からヘテロとホモの掛け合わせに関してはホモがとれる確率が1/2となる事が分かります。
ここで話は脱線しますが50%hetはどこで出てくるの??ってなりますよね。
今までのパターンは
ノーマルhetアネリ(Na)×ノーマルhetアネリ(Na)
ノーマルhetアネリ(Na)×アネリ(aa)
の2パターンですね。
今までこれらの組み合わせでは50%は出てきませんでした。
実はあと2つ組み合わせが残っています。
それは
ノーマルhetアネリ(Na)×ノーマル(NN)
アネリ(aa)×アネリ(aa)
になります。
多分しっかりと読んできた皆様には分かると思いますが、2つ目のパターンであるアネリ(aa)×アネリ(aa)は全てアネリ(aa)にしかならないですね。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240524/08/sinya-snakes/70/29/p/o1080064315442632334.png?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240524/08/sinya-snakes/9e/c4/p/o1080067015442632336.png?caw=800)
では本題に戻ります。
テッセラhetアルビノ♂️×ノーマルhetアルビノ·アネリ♀️
テッセラhetアルビノ♂️×アネリ♀️
で掛けます。
これらから産まれてくるのは羅列するとすごいことになるので書きませんが、スノーテッセラを目指すのに必要となる組み合わせは
1つ目の組み合わせで
アルビノテッセラ50%hetアネリ、アルビノ50%hetアネリ、テッセラ66%hetアルビノ50%hetアネリ、ノーマル66%hetアルビノ50%hetアネリ
2つ目の組み合わせで
テッセラhetアネリ50%hetアルビノ、ノーマルhetアネリ50%hetアルビノ
です。
これらの中から両親の条件に合わせた交配をすると
ホモのスノーテッセラが産まれてきます。
全体で考えるのではなく1つ1つの遺伝で考えると分かりやすいと思います☺️
STEP.4子供を取る。
家系図でどういった経路で繁殖していくか決まった所で実際の繁殖に移っていきます。
それぞれの種類で繁殖方法はあるのでそれに伴った方法でやりましょう。
コーンスネークの場合に関しましては、冬季にクーリングをして春先に暖めたタイミングで掛けると掛かりやすいです。特にクーリング等をしなくても盛る個体は盛ります。
交配から1~3ヶ月で大体卵を産み、産み落とされてから2ヶ月程で産まれてきます。
その後順調に育てば2~3年で親にできます。
STEP.5狙いたいモルフが出るまで1-4を繰り返す。
今までみてきて貰ったとおりhetが絡んだ交配が殆どになるので確率がどうしても絡んできます。
そのため繰り返してその確率を引きましょう。
以上が繁殖についてです。
コンボモルフましてや潜性遺伝を絡めたモルフ作出は、かなりの時間と労力があってのものとなります。
これらを念頭に置いた上で今一度イベント等で価格をみてみたらまた違った見方になるでしょう。
ベビーが産まれてくる瞬間はいつみても堪らないので是非繁殖に挑戦してみてはいかがでしょうか?
今回はここまで
またこういった記事がみたい、ここはこうじゃない?みたいな意見や参考になった等、コメントしていただけたら主は喜びます。
次回がいつになるか分かりませんが宜しくお願い致します。