犬の扁桃腺炎 | セントラル動物病院・院長ブログ

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犬の扁桃腺炎

 

 気温が低下するこの時期、扁桃腺炎で診察にこられるワンちゃんが増えています。特に、小型犬で吐き気があり食欲が低下しているワンちゃんを診察してみると、原因が扁桃腺炎であることも少なくありません。

 

扁桃腺は喉の奥にある左右対称の豆状の組織です

 

 

扁桃腺は喉の奥に左右対称にあります。リンパ組織が集まった組織で豆のような形をしています。

 扁桃腺は体に侵入してくるウイルスや細菌などの微生物が体内に侵入するのをくい止めるための関所のような働きをしています。

 

扁桃腺炎の原因

 扁桃腺炎は通常は歯石の沈着、歯肉炎、歯周囲炎などの口腔内や喉の炎症などは扁桃腺への細菌感染をおこします。

肛門腺炎のワンちゃんが肛門を舐めることにより細菌が感染して扁桃腺炎がおこることもあります。まれに、草などの異物が扁桃腺にからみついて扁桃腺の炎症をおこすこともあります。

 

扁桃腺炎の症状

 

 扁桃腺炎はプードルなどの小型犬でよくみられます。

ワンちゃんは喉の痛みで食べたものを飲み込みにくいために粘液や白い泡状のものを吐くことがあります。また喉の痛みや違和感のために、喉に何かがつまっているかのように唾液を飲む動作をしたり、唇をさかんになめるような仕草をすることもあります。また、食事を食べようとして食器に口をつけますが食べるのをやめるなどの症状がみられます。

 

治 療

 症状が改善するまではフードはふやかして柔らかくするかカンズメフードに変更します。

扇桃腺炎の犬は、痛みや炎症をを抑える鎮痛消炎剤や抗生物質で治療します。再発を繰り返す場合は漢方薬(十全大捕湯)を加えることもあります。当院の患者さんでプードルのももちゃんは漢方薬で再発の回数がかなり減っています。