セントラル動物病院・院長ブログ

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犬猫の楽しい話題や飼い主さんが役に立つ飼育管理や健康管理の情報を発信します。

ツバメ達は子育て真っ最中!

この時期、ツバメの雛が病院に連れて来られることも多い。つい先日も母親に付き添われて小学生の男の子3人がツバメの雛をつれて来院した。ツバメに外傷もなく発育状態からして巣立ちの練習の途中と思われた。子ツバメは巣立ちの途中に庭で一休みしていただけかもしれない。「母ツバメが近くにいるはずだから保護した場所にもどすように」アドバイスした。「何もしないの?」と子供たち・・・。

 

 子供達の気持ちを考えると「ツバメを助けてくれてありがとう!」「おじさんが預かって元気になったら飛ばしてあげるからね!」というべきだったのではなかったのか・・・とも思った。

その後しばらく気持ちが重かった・・・。

 

また、「ツバメが巣から落っこちているのですがどうしましょうか?」との電話、「はしごをかけて巣に戻してあげてください」というと「はしごが届かない場所に巣があり、もどすことができない」とのこと・・・「そのまま放置しなさい」ともいえず結局病院で育てることになった。ツバメの体にはダニがたくさん寄生しておりペット用のノミ・マダニ駆除剤のフロントラインスプレーを噴霧して駆除した。

 

 ツバメが卵からかえって雛になり、無事巣立つことができたとしても,半年後の渡りをする季節まで生存する確立は、なんと13パーセントしかないそうです。巣から落下する雛鳥の多くは病弱な子が多く、ツバメの世界からすると病弱な遺伝子は淘汰され健康な遺伝子を残そうとする自然の摂理であります。このような子が人間の保護により一命をとりとめたとしても秋に過酷な渡をして南に帰ってゆける確率は極めて低いといえます。

 

以前に、保護して病院に連れてこられたツバメの雛を育てて無事大空に飛んで行ったツバメが翌年の春に我が家に帰ってきて病院の玄関先に巣をつくり子育てをしたのを経験したことがあります。(診療雑記に中にツバメのクロベーというタイトルでこのブログに投稿しています)。

  

 目の前の必死で生きようとしている命を助ける事とツバメの社会のルールとは相反することかもしれない・・・。

そんなことを考えながら子ツバメに餌を与えています。