今日は、鍼灸院に行ったので、あらすじだけです。

 

 らんまん、観ていますか?

 

 大学の研究室で、野宮は、最後の植物解体図を書いていた。

 そこへ万太郎が訪ねてきた。

 野宮は、少し諦めたような清々しい顔で、「おはよう」と挨拶をした。万太郎は事の成り行きを知っている。野宮は、すでに辞表を提出していた。

 万太郎が喋る前に、野宮は、色々と自分から話した。自分は大丈夫だと言うサインを示しているのだろう。ずる賢くなくて優しい奴だ。

 そこへ、波多野が来た。野宮は、最後の植物解体図を彼に渡した。

 世間の人が知らないところで、波多野と野宮は、世界の学者がなんと言おうと、帝国大学の教授がなんと言おうと、自分たち2人で、世界で初めて、誰も見たことのない生命の世界を見たのだ。生命の分かれ目の世界を観たのだ。

 そこが真実だ。

 その瞬間の2人の純粋な心を、野宮と波多野は確認した。2人は、離れても手紙を書きますと約束をした。

 西洋の学者も、大変な努力をして、銀杏の精子を見つけようとしていた。しかし、日本の画工士が見つけたとなると、西洋の学者は、絶対にインチキだと思いたいだろう。性悪説の人たちだからね。

 その、西洋の学者の努力と西洋の学者の心に対して、傷つかなくても良い野宮が、自分の地位と体を張って贖ったと言う事なのかもしれない。

 もちろん、贖う必要はないのだけど、日本の植物学会が、上手く世界のトップに立つためには、野宮が、顕微鏡で見るところの「見えない世界」を諦めて、人間にしか見えない世界を生きる必要がある....と言えば、それが、あったのかも知れないね。

 野宮は、見えない世界を見ようとするより、見えない世界で生きることの方を選んだ。彼は諦めた上での、魂の清々しさを持ち始めたのだろう。これからが本物だ。野宮の命の輝くときだ。

 野宮は、こうも言った。「牧野さん、あなたは気づいてないかもしれないけど、僕はあなたの存在に励まされて、奮起したのです。牧野さん、あなたは僕たちと知り合う前から見えないところを生きていたんですね。だから、僕が東京を去る前に、あなたの家族の絵を書かせてください。誰も見たことのない所へ進んでいる家族の絵を描かせてください。僕は、それを心に焼き付けます。そして、東京を離れます。」

 野宮は東京を離れる数日前に、十徳長屋へ来た。万太郎は、石版の絵などを見せたりしている。野宮は、石板を指で触って興味津々だ。

 牧野家では、第五子の「千鶴」が、無事に生まれていた。

 野宮は画家として、万太郎の家族全員を、丁寧に描くことにした。

 その時の会話で、野宮は、西洋にある最新の印刷機について、話した。

 その印刷機は、アルミニウムを版にしていて、そのアルミニウムをローラーに巻き付け、1度に大量の印刷ができるものだ。

 寿恵子は思わず、「それだっ」と叫んだ。

 しかしまだ日本には、輸入されていない。なので、日本で作られた印刷機はない。

 野宮が帰った後、夜になって、寿恵子は最先端を目指そうと考えた。つまり、最先端の印刷機なら、すぐに日本が取り入れるはずだ。その印刷機を買うと言うのだ。

 万太郎は、お金のことが心配だ。やっと、借金も返済したところだし、子供も増えてきた。ここで最新の印刷機を手に入れると言うのは、なかなかの決断がいる。そもそも、5000円に近い借金が、出来る宛てなどない。

 寿恵子は、ミエおばさんみたいに、商売を始めると言い始めた。自信があるようだ。ミエおばさんから、渋谷の物件の話があったからね。

 万太郎は、図鑑を作ると言う夢のために、寿恵子が八犬伝の騎士になったと思った。どうやら他に道はなさそうなので、万太郎は、寿恵子の夢を「体に無理をしないように」と付け加えて、了解した。

 母親になった女はたくましい、と万太郎は思った。

 

 万太郎と虎鉄は、東北へ植物採集の旅へ出発する、その日が来た。子供たちは寂しがったが、元気にして待っていると言う。

 寿恵子は、万太郎たちを送り出した後、子供たちを小学校に行かせて、自分は渋谷に行くと、リンに伝えた。リンは、心良く千鶴を預かってくれた。

 寿恵子が、渋谷に着いてみると、そこは、宮益坂と道玄坂の谷間にある村で、渋谷川が流れている場所だった。辺りには、原野や茶畑が広がっていた。かなりの田舎である。しかし、忠犬ハチ公はまだいない。十徳長屋よりも、さらにのんびりとした人たちが居て、屋台のようなところで、ボチボチと商売をしている。

 これから寿恵子の冒険が始まるようだ。

 今日は、見えないものを見るのが冒険なのか、見えないところを生きるのが冒険なのか、万太郎が見ている夢を、実現させるために、寿恵子は冒険を始めました、の1席でした。

 

 今日はここまでです。なんと、黄色スズメバチに刺されてしまった。慣れてるけどね。10回目位かな、ケツかぶたが痛い。あははは。