朝はやっぱり寒い。けれども、身体はもう慣れていた。
人生の道理につまずいて、その日暮らしの、金銭的な不安を抱えて、どこかで目に見える結果ばかりを求め、不満な心を感じながら旅をしている私だけれども、・・・・・・・。
テントの中で、ゆっくり瞑想をした後に、私は、全く違うと感じるような、意識のようなものがあることに、ふぅっと、気づかされた。光でもなければ、暖かさでもないような気がする。なんか、空中の空中ポケットのような感じ、かなぁ?。
それが、何か良く分からないまま、ボーっとしながら一宮寺を出た。
歩いていると、次の寺への途中から、雨が、しとしとと降り始めた。まるで、身体の中と外のつまずきも拘り(こだわり)も不満も清められているようだ。
遠い、遠い、彼方から、暖かい自然法則の雨が降る。
舗装されて田舎道を、台形の屋島山を目指して進んだ。・・・つづく。