いやぁー、参った、参った。昨夜のテントでの野宿は大変だった。午前零時ごろになって、強い風が吹くようになり、テントごと飛ばされそうだった。少し風邪が納まったすきに、私は、自動販売機が並んで、風の影になっているところに、テントごと移動した。

 テントの中で、『手持ちの金が少ないなぁ。何があるか分からないなぁ。』と思っていたら、それをきっかけに、少し不安がつのり始めた。私は、わびしい気持ちを黙って見続ける。・・・・ファンタジー物語だったら、こういう嵐の後には別の国に行くのが定番の分かりやすいストーリなのでしょうが、私は、とりあえず魂の国[お四国]いる。風は自然の出迎え?。それとも、自分の心が定まっいないせいだろうか?。現実の風も右から左から吹き荒れていて、方向が定まっていない。でも、私は、出来る事ならこのまま風になりたい。しかし、そよ風の中の美少女が、風になるのだったら、そこに、悲しみを通り越して神秘すら感じるけど、野郎じゃなぁ、転げて近くのどぶに落ちでもしないと、笑ってすらもらえないかも。そうこうしているうちに、野宿野郎は寝てしまった。・・・つづく。