ローラーコースターな人事 | 『しのゼミ』

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日常で出会った「気付き・笑い・学び」を綴っています

朝。

病院事務の総務課長さんから電話がある。

何事?と思ったら,以前からお願いしてあった人事の件が病院運営委員会で認められた,とのこと。

つまりは我が病理部に技師増員が認められたってことだ。

数年来の念願が叶ったってことだ!

なんの風の吹きまわしかは知らぬが,ホントにありがたい。



さっそく主任さんと一緒に,総務課長さんのもとへお礼に伺う。

課長さんは,この件に関して頑張ってくれた様子。

「課長さん,お世話になりました」「いえいえ,これからも病理業務をお願いしますね」

課長さんもうれしそうだ。

時期が悪いが,この調子で募集→面接→採用へとうまくいくといいっすねぇーと,事務部からの帰路,主任さんと喜びを分ちあう。

すると,「実はですね・・・」と神妙な顔になる主任さん。

その話すところでは,若手のO技師が細胞診スクリーニングの多さに辟易している,とのこと。

「このままやと,たぶん辞めますね・・・」浮かない顔の主任さんがポツリと口走る。

「えっ,マジで?」

・・・せっかくの朗報によるうれしさも,1時間待って乗ったローラーコースターの楽しさのように,あっという間に吹き飛んでしまう。



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昼。

検鏡していると,突然,研究助手さんが訪ねてくる。

研究結果のことかと思ったら,込み入った話しなようだ。

「折り入ってお話しが・・・」

「どーしたん?」

「実は,今月末をもって退職させていただこうかと・・・」

えーっ!?

なんでぇ?

なにがあったん?

最近は実験,うまくいってたやん!

・・・あまりの突然なコトに,かなり動揺する。

とにかく助手さんの話を聞いてみると,問題点としては「待遇」と「仕事内容」にあるようだ。

簡潔に表現すれば,「給料安い」「上司がいい加減」ってこと。

まぁどちらも常日頃から問題かもって思ってたことだ。

でも,開き直るワケやないけど,しょーがないやんか,とも思う。

給料は規定上限額払ってるし,上司のいい加減さは性格なんやから。

とにもかくにも,いま辞められちゃ困るので強く慰留するが,それでも決心は固そうだ。

待遇(給料以外の)面の改善と業務割り振りの変更を約束したうえで,結論を後日にもらうことにする。



一番身近なヒトの一人に辞めたいと言われ,さ~すがにこの自分の存在そのものを否定されたかのようで,ズシーンっと落ち込む。

あまりに落ち込んで,午後の診断業務も何もあったもんじゃない的な状態になったので,シノ妻に電話する。

「・・・ってことで,助手さん辞めそうなんやけど・・・はぁ~まいったなァ」

「今は不景気だし,そう簡単に給料が良い新しい仕事など見つかるとは思えないけど」

「まぁそーかもなぁ」

「慰留したのなら,残ってくれるんじゃない?」

「そうなって欲しいけど・・・」

「そういえば,さっきうちに電話がかかってきた友達の△△ちゃんなんだけど,実は彼女って学歴が無いがために自信を無くしててね。どこでもいいから働きたい!って言ってるんだけど,面接受けても,すべて撥ねられちゃってネ。よかったら(助手として働く気があるか)聞いてみてもいいけど」

「へぇ~,そっか,その子,エエ子なん?」

「うん,すっごくがんばる子でねぇ,それは保障するけど・・・」

・・・そんな話が瓢箪から駒が出た的に展開していき,とても良いヒトが雇えるかもしれん・・・という期待に胸膨らみ,そうなるとさっきの助手さんの慰留,やりすぎたかもしれん・・・とあまりに現金に思ってしまう自分が居て,まったくこのローラーコースターのようなムードの豹変さというか展開の速さ,ついて行けんワと思ってしまう。



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一人増えそうなんだけど,また一人減りそう。

実は二人辞めるかもしれなくて,しかしその代わりに二人雇えるかもしれない。

このローラーコースターのような人事は,3月末がとりあえずの終着点。