▼ 持ち歩きつながりです
寺山修司に限らず,文庫本は常に携帯する。
それは病院内での仕事中でもそう。
白衣のポケットに必ず何かしらの本を入れておく。
いつか時間が空いたらその本が読めるかも。
いつか・・・いつか・・・
そうは思うが,これまでに病院内で読んだことはまれ。
それはしっかり働いている証拠?
ならば携帯する必要なんてない?
そう言われればそうなんだが・・・・・
自分にとって「携帯本」は時計やネクタイのようなもの。
絶対に必要なものではないが,なければちょっと不安。
あえて言えば,ただ単に自分が本に「つながって」いたいだけ。
▼ あこがれつながりです
マルチタレントな寺山修司的異才つながり。
劇作家であり演出家であり詩人であり俳人であり歌人であり小説家でありエッセイストであり作詞家であり映画監督であり評論家であり・・・
朴訥・反骨・人情・博打・裏街道。
風の吹くまま気の向くまま,時代に流され人情に流され好奇心に流されて。
とにかくなんでもやっちゃいましたっていう生き方。
満47歳没という死も,残した膨大な業績が若過ぎるとはあまり感じさせない。
そんな中身の濃~い生き様。
ええな~とあこがれる。
▼ 竹久夢二つながりです
一昔前の角川文庫の寺山シリーズはカバーが竹久夢二風(今は違うが)。
かわいらしい女性の着物姿。
大正ロマン風タッチの美人画。
一見すると,少女漫画的?。
ある時,この文庫を白衣ポケットに忍ばせて,学生のポリクリ実習に臨んだことがある。
すると,さっそく目ざとい学生から突っ込みが入る。
どうやら,白衣のポケット越しに透けて見えた本のカバー絵が気になった様子。
「シノ先生って,少女漫画が好きなんですか?」
「えっ?何で?」
「ポケットの中に少女漫画が入ってるのが見えたので,そうかな・・・と思って」
「少女漫画ちゃうって」
「じゃあ,その本って・・・・・ロリコンものですか?」
「ちょっと待てー・・・・・寺山修司やねん」
「誰です?寺山って?」
「寺山修司,知らん?」
「知りません,お笑いですか?」
「・・・あのな,昔のえら~い劇作家というかエッセイストというか・・・」
あやうくシノ=ロリコン教師へと誤解が「つながって」いきそうだった,アブネー。
▼ 偶然つながりです
学生時代のマージャン中に,なぜか寺山修司の話になる。
「昔,寺山修司の○○って映画見たけど」
「オレも見たぞ」
「どこで?」
「△△劇場で」
「いつ?」
「二年前」
「え~~っ,おれもそう」
「ホンマかよ」
「すげ~偶然!」
なんと大学時代の友人と,大学入学前にとある映画館で接近遭遇していたらしい。
映画を見た当時の自分は受験浪人の身。
その友人も医学部を目指した浪人中。
お互いに面識はまだない。
とある映画館にて「寺山修司特集」なる催しをやっているとの情報をキャッチ。
寺山修司が残した映像作品を一挙に公開するというファン垂涎の企画。
この時ばかりは受験勉強そっちのけで,映画館に入り浸る。
なんだか小難しくってよくわからんが,ちょっと裏町的外れ感・場末的寂れ感がカッコイイ「寺山ワールド」。
周りの客も,ヒトクセもフタクセもありそうなヒトばかり。
そんな客の中に,なんとその友人もいたらしい。
とある映画館で同じ映像に心酔した輩と,何の因果か年余を経て雀卓を一緒に囲む・・・・・
こんな偶然も,やっぱ「寺山つながり」のなせる業かもしれん。