「凡そ事吾が分の已むを得ざる者に於ては,当に之を為して避けざるべし.已むを得べくして已めずば,これ則ち我より事を生ぜん.」
『何事でも,自分の本分として,しなければならないことは,敢然とこれをなして,避けてはいけない(この時は成功する).しなくてもよいことを,やめないでした場合は,自分から問題を起こすものだ.』
(「言志四録」佐藤一斎著/川上正光訳 講談社学術文庫)
<しの訳>
やるべきことを避けずに真っ先にすべきなのはわかっているが,
そうはいかないのが凡人の常である.
じゃあ,「なすべきことを避け」ないためにどうすればいいのか・・・?
考えてみればやるべきことにもいろいろあって,
ヒトから頼まれたことや,
期限付きの仕事や,
自分に課している勉強や,
自分の趣味的なことなど,
いろんな種類の物事が含まれていることに気付く.
そんなやるべきことそれぞれの意味というか「やるべき度」を,
まずはしっかりつかむことが先決である.
その際には,緊急度・重要度・自分の価値観などが具体的な物差しになってくる.
そうして計られた「やるべき度」を順位付けして行動していけば,
自然にやるべきことが片付いて,
順風満帆ライフが約束されるハズなのだが・・・
実はそんなに単純にはいかない.
ここに,
「サボりたい度」や,
「今日はまぁええか度」
などが絡んでくるのでやっかいになってくる.
それに加えて,
「今日すべきことは今日するな~論」とか,
「余計なことにも意味があるんじゃ~説」などの,
「扇動的タイトルや奇を衒って売れりゃあそれでよし」的な風潮が大手を振っている現代社会では,
我ら凡人の判断基準は右往左往しグラグラになってきていて・・・・・.
原点に戻って,もう一度味わってみたい言葉「なすべきことを避けるな」.
自分を甘やかしたり流行りや扇動に乗ることは,一斎先生的には「しなくともよいこと」なのかもしれん・・・・・.