いっ君の塾通い | 『しのゼミ』

『しのゼミ』

日常で出会った「気付き・笑い・学び」を綴っています

長男いっ君は,この4月から6年生.

扱うのが難しい年頃になってきた.

周りに触発されて塾通いをし始めたが,根っからの「遊び好き」ときている.

いっ君にとっての塾通いの目的は,勉強は二の次であり,どうも新たにできた友人とつるんで遊ぶことらしい.

先日も父が仕事帰りにいっ君を塾まで迎えに行ったところ,待ち合わせた時間を15分過ぎたにも関わらずいっ君現れず.

心配した父が塾の先生に状況を説明して塾内を探してもらったが,いっ君見つからず.

心当たりのいっ君の友人宅に電話を入れても,いっ君見つからず.

どうしたもんかと途方にくれていると,いっ君がひょこっと現れる・・・という「塾エスケープ事件」が発生した.

どうも友人と一緒に塾をこっそり抜け出して,近くの図書館へ行って本(っていっても漫画だけど)を読んだり遊んだりしていたらしい.

父に説教されて,心配をかけた塾の先生にも自ら謝りに行ったいっ君.

しかし,果たしてどこまで自覚できていることか.

5年生でエスケープか・・・ちょっと早すぎるんちゃう・・・?

このままじゃいかんかなぁ・・・ということで急遽行われた家族会議の結果,今回の処分の一つとして「自習のために父と大学病院に行く」ことが決められた.

これまで父は,土日のどちらかを大学病院で過ごしていた.

大学病院病理は土日は業務がないので,静かな環境で日頃不足する教育準備や研究の時間に充てることができる.

そんな休日の大学病院にいっ君を連れていけば・・・

父の部屋は,デスクに顕微鏡とPCが置いてあるのみで,あとは標本やら医学書と論文やらのコピーが積まれた殺風景なもの.

子どもにとってはまったく面白みはないが,アカデミックな環境ではある.

これって絶好の学習環境ではないか?

しかも日ごろ触れ合う機会がめっきり少なくなった父親が一緒で,そんな父親の働いている姿が間近に見られる.

これって絶好の教育環境ではないか?

このような趣旨で処分が下され,さっそくいっ君と一緒に大学病院に向かうことになったワケだが・・・


今回はその一日目.静かな大学病院の病理部では,父が仕事をする傍らでいっ君が勉強中.

遊ぶものはなにもなく遊び相手もいないいっ君は,自然に勉強せざるを得ないと見える.

効果ありか・・・よしよし・・・



しかし・・・しばらくすると・・・



集中が30分ほどしか続かないようで,「はぁもう勉強は満喫!とっとと帰ろう.お父さんまだ?」とか「ドリンク買ってくるからお金ちょうだい」とかやたらと話しかけてくる.

まだ1時間くらいしか経ってないっちゅうねん・・・

ちょっと席を外している隙に,顕微鏡のステージに問題集をのっけて顕微鏡を覗き,「なんも見えんしわからんわ~」と遊んでいる.

問題集を拡大しても答えは見えんっちゅうねん・・・

今度は静かにしてるなぁ・・・と思ったら,隠し持ってきた横溝正史「悪魔の手毬唄」をこっそり読んでいる.

5年生で横溝正史は早すぎるっちゅうねん・・・


「お父さんの邪魔するなぁ~」とは言わなかったが,おかげで父の今回の仕事には普段の倍は時間がかかったか.

いつまで続くかわからぬがこの「大学病院自習塾」,

しばらくは続けてみようと思う.