これは「自己受容」じゃなくて「親への反発」なんです | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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メルマガにこんなメールをいただきました。

 

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佐伯さま

 

こんばんは。

 

いつもメール読ませてもらってます。

 

2人の子供(小4女の子、4歳男の子)がいるワーキングマザーです。

 

 

 

上の子が不登校になり、ペアレントトレーニングをやっていたのですがなかなか状況がよくならず、このメールの親の自己受容というワードを聞いてピンときたので思わずメールしてしまいました。

 

娘が学校に行けなくなってから、頭を下げながら在宅勤務にさせてもらっていましたが私の気持ちが限界になってしまい、現在休職中。

 

働きたくても働けないという思いから、ついつい娘にあたってしまい、また不登校になるという悪循環が続いていました。

 

 

 

先日、久しぶりに親友に会い、今の状況を話すと、しばらく休んでいいんじゃない?と言われ、ずっと休職していた罪悪感がなぜか一気に吹っ飛びました。

 

私休んでよかったんだと思えた瞬間から、娘の学校行きたくないという言葉を受け入れる事が出来たのです。

 

それからというもの、イライラしてた自分が嘘のように、娘が学校へいけなかったとしても穏やかな日々を過ごせている自分がいます。

 

 

 

また、つい最近、私の両親が遊びにきてくれて、母がふと私に、2人目は産み分けしたの?といきなり聞いてきまして。

 

いやいや、日本はまだ男女の産み分けできる産院は多分ないから〜って笑いながら答えたのですが、どうやらうちの母は2人目は男の子がよかったらしく今でも残念に思っていると。

 

ちなみに、私は姉と2人姉妹で、、そうなんです、私が男の子として生まれてきて欲しかったと私に面と向かって言ってきたのです。

 

 

 

一瞬、怒りと悲しみが込み上げてきましたが、同時に母が可哀想になりました。

 

昔の人は、姓を引き継げる男の子を産んでナンボの世界。

 

母は周りからなんで男の子産まないんだとか、3人目は?とかいろいろ言われてずっと苦しんできたのかなと。

 

 

 

と同時に、自己受容できてないんだなと。

 

母が自己受容できてなかったら私もできないですものね。

 

私はずっと母から1人でも子供を育てられるくらい働き続けなさいと言われてたから自分はずっと働かなければならない、と思ってたのかなと気付きました。

 

 

 

つまり、働きたくても働けない、ではなく、働かなければならないとずっと思ってて、実はそんなに働きたくないのではないか。。

 

そんな自分に気付きました。

 

親の自己受容と聞いてなんかシンクロするところがあったのでメールしてしまいました。

 

 

 

もし、解釈が違っていたらすみません。

 

違っていたら教えてもらえると助かります。

 

よろしくお願いします。

 

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このメールに書いてくれていること、

 

「自己受容」

 

について、より繊細に理解するために、とっても良い話題だったので、ブログでも紹介させてもらいます。

 

 

 

ちなみに、メルマガの返信は、匿名でブログやメルマガで紹介させてもらっていいという前提で送ってもらっています。

 

その代わり、僕から回答させてもらっています!

 

 

 

メルマガは僕が発信してるものでは、一番長文です(笑)

 

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結論から言えば、このお母さんが書いてくれてることは、

 

「自己受容」

 

じゃなくて、

 

「親への反発」

 

なんです。

 

 

 

だから、ダメだ、ってことじゃなくて、

 

「今まで、母親の価値観に従ってきたのが、反発できるようになった!」

 

って一歩進んだ感じなので、素晴らしいことです。

 

また、娘ちゃんとのこともご友人の言葉で、受け容れられるようになったのも素晴らしいことです。

 

 

 

 

 

「自己受容」と「親への反発」の違い。

 

このお母さんへのお返事で詳しく解説したので、ぜひ読んでみてください。

 

これを読んで、「自己受容」できるようになっていきましょ!

 

 

 

以下、僕からのお返事

↓↓↓

ー*-*-*-*-*-*-*-*-*-

(前略)

 

そして、お母さんとの関係の話。

 

「男の子として生まれてほしかった」

 

って言われてみたり、

 

「1人でも子どもを育てられるくらいに働き続けなさい」

 

と言われてみたり、たしかに、こういう価値観にはそういう時代背景だった、

っていうのはあると思います。

 

 

 

そういう時代背景だったからこそ、お母さん自身も、

そういう価値観を持つことに何の疑問も持たずに、

子どもに言っちゃったし、押し付けちゃった。

 

そのことに気付いて、お母さんのことを可哀想だと思うようになり、

働きたくても働けないのではなく、働かないといけないと思ってたけど、

実は、そんなに働きたくないのではないか・・・

 

そんな自分に気付きましたよ、と。

 

 

 

書いてくれてることは、自己受容というより、

 

「お母さんに反発するようになった」

 

のかなと思います。

 

 

 

今までは、働かなければならないと思っていて、

それは、お母さんからの言葉の影響を受けていた。

 

だから、大変でもがんばって働いてきた。

 

それはそれで、「よくがんばりましたね!!」っていう称賛に値するものです。

 

素晴らしいこと。

 

 

 

そして、そこから、

 

「実は、そんなに働きたくないのではないか」

 

って真逆の考えに振れているんです。

 

 

 

今までは、お母さんが、

 

「1人でも子どもを育てられるくらいに働き続けなさい」

 

って言う通りにやってきて、関係性で言えば、

 

お母さんの下に位置していました。

 

 

 

そこから、お母さん目線に立ち、お母さんを「可哀想」って思うことで、

 

お母さんの上に位置しようしてるんですよね。

 

「可哀想」っていう感情って、上に位置する人が、可哀想な人を見下す時に抱く感情なんですね。

 

 

 

なので、お母さんのことを「可哀想」だと思って、

 

「実は、働きたくないのではないか」

 

って思うのは、お母さんへの反発であり、下剋上です。

 

上下関係が逆転しただけで、依然としてお母さんに囚われていて、

 

自己受容できてるわけじゃないんです。

 

 

 

今まで、お母さんにべったりだったのが、

極端に離れてみた・・・そういう感じのイメージです。

 

でも、それが間違ってるとかじゃなくて、

お母さんについて理解をしていくのには、

必要なプロセスかもなぁと思います。

 

 

 

お母さんの囚われって言ってるのが、

 

「1人でも子どもを育てられるくらいに働き続けなさい」

 

「2人目は男の子が良かった」

 

っていうことに対して、YESかNOの答えしか持っていない状態です。

 

 

 

お母さんが「A!」(=働き続けなさい)って言ったことに対して、

今までは「A!」(=働き続けてた)って言ってきたのが、

今は「Not A!」(=実は働きたくない)って言うようになっただけなので、

結局、「A」(=働き続ける)しか言ってないんです。

 

それに対して、Aとは全く関係無く(もしくは、参考にするだけで)、

BやCっていう考え方をするようになったのが、

「自己受容」

です。

 

 

 

「1人でも子どもを育てられるくらいに働き続けなさい」

 

ってお母さんは言うけど、それと関係無く、

 

・1人で育てられるくらい働いてもOK

 

・夫婦で育てられるくらいでもOK

 

・収入は旦那さんに任せてもOK

 

・メインの収入は旦那さんで、自分は働きたいだけ働くのもOK

 

・子どもを育てられるかどうかに関係無く、企業戦士のように働くのもOK

 

・旦那さんに家事や子育てを全て任せて働くのもOK(子ども的にOKかは別だけどw)

 

などなど、働くことに関しては、考え方がいーーーっぱいありますよね。

 

 

 

自分はどうしたいのか?

 

家族との関係を考えた時に、自分はどんな働き方をしたいのか?

 

自分は仕事から何を得たいのか?

 

働かないことは、自分にとってどんな意味を持つのか?

 

働いてみて、自分はどう感じたのか?

 

みたいなことを、自分の五感で感じたことを元に、

 

自分の頭と心で考えるようになっていく。

 

 

 

これが「親の自己受容」です。

 

(後略)

 

ー*-*-*-*-*-*-*-*-*-

 

 

 

繰り返すけど、

 

「自己受容」

 

っていうのは、母親から継承した「A」でもなく、「Not A」でもなく、

 

「B」や「C」などの価値観を持つことを言います。

 

 

 

「Not A」の価値観(=母親への反発)と、「B」や「C」の価値観(=自分の価値観)の違いは、

 

「自分の体験から学習して得たものか否か」

 

です。

 

 

 

自分の体験から学習して得たものが「自分の価値観」です。

 

自分は体験せずに、人から話を聞いて持つようになった価値観は「他人の価値観」です。

 

親から言われて持つようになったものは、「親の価値観」なんです。

 

 

 

子どもの頃は、真っ新な状態なので、親の価値観や信念を採用するのは、ごくごく自然なことです。

 

でも、人生で色んな体験をするようになるにつれて、

 

「あれ?親の言ってること、間違ってるんじゃね?」

 

「親が言ってたことよりも、こっちの方がいいな」

 

みたいなことを学習していくようになります。

 

 

 

そうやって、子どもは親を超えて、

 

「自分」

 

っていうものを確立していきます。

 

 

 

親に反発することで、自立するんじゃないんよ。

 

時には、親への反発も必要かもしれんけど、それは本質的には自立に必要なことなんじゃなくて、

 

「親が、子どもに価値観を押し付けていた」

 

っていうことの表れなんよ。

 

 

 

まず、親の価値観の押し付けを跳ね除けないといけないこともある。

 

でも、それは、必要なことじゃなくて、

 

「そもそも、親が価値観を押し付けなかったら、自立はもっと早い段階でできる」

 

ってことです。

 

 

 

親の価値観は、親が押し付けなくても、子どもは勝手に採用します。

 

押し付けていなければ、子どもは反発することなく、自分の体験学習によって、自分の価値観を上書きしていくことができます。

 

 

 

自立に必要なのは、

 

「自分の体験から学習して、価値観を再構築していくこと」

 

です。

 

 

 

親への反発はあってもなくてもいい。

 

だから、「反抗期は自我の芽生え」的な考え方も、あんまり本質的じゃない。

 

反抗期は、親が価値観の押し付けをやめたら、終わるんだから。

 

 

 

子どもが体験学習をして、自分の価値観を見つめ直し、上書きしていく。

 

そこに寄り添うためのコミュニケーションとして、親にも、

 

「コーチング」

 

を学んでほしいな、って思っています。

 

 

 

親が、子どもの人生の壁になるんじゃなくて、

 

親は、子どもの人生の壁を一緒に乗り越える協力者であってほしい。

 

 

 

親が、子どもの人生の協力者になれた場合、他のどんな人よりも、子どもにとっては心強く、力強い味方になれます。

 

なぜなら、

 

「親は、決して子どもを見捨てないから」

 

です。

 

 

 

利害関係無く、純粋な気持ちで、子どもの味方ができるのは、親だけなんです。

 

だから、親は、子どもに価値観を押し付けるんじゃなくて、子どもに寄り添い、共感しながら、進むべき道を一緒に見つけていくような関わり方ができるようになりたいんです。

 

 

 

そのために、親がまずできている必要があるのが、

 

「親の自己受容」

 

だよ、ってことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

色々と書いたけど、焦ったり、慌てたりする必要はありません。

 

自分のペースで、自己受容をしていったらいい。

 

ほんで、まずは、親が自分の人生を生きることを目指してみてください。

 

 

 

それが結局、一番早いと思うんよね。

 

 

 

 

 

 

 

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佐伯和也

神戸大学大学院修了

株式会社チームフローでコーチングを学ぶ

ゲーム歴30年以上

 

ゲームを1日10時間以上やっていたにも関わらず、

勉強にも取り組んできました。

 

そんな僕の育てられ方や、

ゲーマー視点を解説したり、

僕が学んできたアドラー心理学や

コーチングの考え方を使って、

「子どもが自分から勉強を始める親のコミュニケーション」

について発信しています。

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