ゲームの利用時間制限で危惧しているのは、「子どもの話を聴かなくなる親が増えること」です | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく


昨日の記事で香川県がゲームの利用時間を制限する条約を作ることを考えているっていうニュースについて書きました。

 

もし、これが条例化されれば、

 

「ゲームは悪いものだ」

 

って思う親が増えますよね、きっと。

 

 

 

「ゲームは悪いものだ」

 

って思っている親が、その悪いものに興じている子どもを見た時、ゲームを何とかしようとします。

 

 

 

この時、僕が最も危惧しているのは、

 

「親が、ますます子どもの話を聴かなくなる」

 

っていうことです。

 

 

 

元々、親って、

 

「子どもは未熟だから」

 

「子どもはまだ判断力に乏しいから」

 

などの理由で、子どもの話をあんまり聴きません。

 

 

 

その結果、子どもにどう関わったらいいかが分からず、親の独断であれこれやるんですけど、子どもの話を聴いていないから、ずいぶん的外れなこともしちゃいます。

 

子どものことは、子どもに聞くのが一番です。

 

子どものことは、答えは子どもの中にしかありません。

 

 

 

今回の件で言えば、我が子のことを香川県の県議会が知っているわけがないじゃないですか。

 

 

 

もし、この条例が通れば、子どもを見下して、時には病人認定をして、親はますます子どもの話を聴かなくなっていくんじゃないかな、と思います。

 

そしたら、親子間の溝は深まり、子どもの心は塞ぎこんでいってしまう。

 

 

 

この話は、2018年にWHOが国際疾病分類に「ゲーム障害」を盛り込んだことにも同じことが言えます。

 

ゲーム障害とか、ゲームの利用時間制限とか、そこに法的な拘束力が無いならどうでもいい、って思います。

 

 

 

僕が危惧しているのは、そこじゃなくて、

 

「親が、子どもの話を聴かなくなる」

 

「親が、子どもの話を聴かずに、勝手に病人認定したり、見下したりし始めること」

 

です。

 

 

 

しかも、その理由が、

 

「条例でそう言われているから」

 

「WHOで病気だと認定されたから」

 

だと言うのであれば、親の思考停止もいいところじゃないですか。

 

 

 

もうちょい自分の頭を使って考えようぜ、って思うんです。

 

親が人から言われたことを鵜呑みにして、右往左往しているんなら、その親の子どもがどうして賢くなろうか、って話です。

 

 

 

まずは、目の前にいる子どもの姿をちゃんと見て、子どもの話にしっかりと耳を傾けることが先決なのではないかな、って思います。

 

 

 

 

 

 

 

「ゲームは単なる道具だ」

 

「ゲームに良いも悪いもなくて、使い方次第だ」

 

っていつも言っています。

 

 

 

ゲームの良さは、3つあります。

 

1.ゲームで、認知能力や、計算能力、思考能力、精神力などが楽しく鍛えられる

 

2.子どもの心の支えになり、生きる活力になる

 

3.ゲームを通じて、人との繋がりができる

 

です。

 

 

 

ゲームは、楽しく遊ぶことで、子どもの能力を高め、心の支えとなり、社会性にも繋がる。

 

せっかく子どもがゲームにハマっているんだから、ゲームを通じて能力・心の安らぎ・社会性を楽しく獲得できるんだから、そっちに焦点を向けた方が建設的じゃないですか。

 

 

 

「ゲームに良いも悪いも無い」っていうことは、使い方を誤れば、自身を滅ぼします。

 

ゲームは内にひたすら籠ることもできれば、ゲームを使って外にどんどん開いていくこともできます。

 

 

 

その証拠に、世界中で最もゲームをやり込んでいるのは、プロゲーマーたちだと思うのですが、彼らは世界中を飛び回り、実に多くの人と関わっています。

 

ゲーマー同士はもちろん、ゲームメーカーや、用品メーカーの人たち、スポンサー企業、ファンなどなど。

 

実に色んな人たちと交流します。

 

バンバン外に開いていっています。

 

 

 

でも、ゲームは嫌なことから逃げるために、自室に籠り、誰とも関わらずに、ひたすら閉じ続けることもできます。

 

そういう使い方もできる。

 

 

 

WHOとか、香川県とか、学校とか、よその家庭とか、外部の人が言うことに惑わされて、

 

「ゲームは悪いものだ」

 

って思っちゃうと、ゲームの3つの良さ、

 

1.ゲームで、認知能力や、計算能力、思考能力、精神力などが楽しく鍛えられる

 

2.子どもの心の支えになり、生きる活力になる

 

3.ゲームを通じて、人との繋がりができる

 

っていうのも同時に切り捨てることになります。

 

 

 

僕がどうしてゲームをしこたましてたのに、中学校で学年トップになったり、国立大に行ったりしたのかと言えば、

 

「勉強をしてたから」

 

です。

 

 

 

そして、どうして勉強ができたのかと言えば、その理由の1つに、

 

「ゲームを通じて、自分の認知機能が自然と鍛えられていたから」

 

です。

 

 

 

特に、それが発揮されたのが数学や理科などの理系科目です。

 

ゲームはシステマティックな思考が必要なので、数学などと相性は良いと思います。

 

 

 

せっかく子どもがゲームにハマっているんなら、

 

「ゲームは悪いものだ」

 

って毛嫌いして排除することに労力を費やすよりも、ゲームの利点を活かして、楽しく能力開発していった方が建設的です。

 

 

 

そして、子どもにゲームでどう遊んでもらうかは、親の意識次第です。

 

僕があぁしろ、こうしろと言うことではありません。

 

 

 

この記事を読んで、

 

「やっぱりゲームは悪いものだ」

 

って言うんならそれはそれでいいし、僕は変えようとも思いません。

 

 

 

でも、この記事を読んで、

 

「え、もしかして、ゲームってそんなに悪いものじゃないの?」

 

と疑問に思ってくれたなら、ちょっと子どもをよくよく観察してみてほしいな、って思います。

 

 

 

本当に、子どもはゲームから悪影響を受けているのか。

 

本当に、子どもがゲームから受けている恩恵は無いのか。

 

そこを注意深く見てみると、ゲームの利点と問題点がよく見えてきます。

 

 

 

そこが見えたら、あとはそのことを子どもと一緒に話し合ってみる。

 

そして、子どもの話をじっくりと聴いてみてください。

 

 

 

きっと、今まで思ってもみなかったことを話してくれると思います。

 

 

 

 

 

★メルマガ登録はこちら★

「子どもが自分から勉強を始める親のコミュニケーション」