休校期間中のゲームのやり過ぎで、ゲーム依存症が心配になった方へ | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

こんにちは!

 

佐伯です。

 

 

 

コロナが流行っていて、休校期間が延長さたところも出てきましたね。

 

うちの息子が通う大学も、授業開始日が延期になりそうです。

 

 

 

そんな騒動に上手くタイミングを合わせたかのように、3月18日に香川県のゲーム条例が可決されて、4月1日から施行されるそうですね。

 

興味無いけど。

 

 

 

香川県のゲーム条例で言ってることを読んでると、2002年頃に騒いでいた

 

「ゲーム脳」

 

の話を思い出します。

 

 

 

ゲーム脳は、今では「エセ科学」として定着している感があります。

 

脳神経科学の偉い先生が書いた本だそうですが、他の専門家から言わせると、

 

「脳波の測定の仕方がおかしい」

 

「そもそも脳波の定義からして間違っている」

 

「科学的に信頼する根拠がない」

 

という主張が相次ぎました。

 

 

 

何より、その偉い先生は、

 

「ゲームのことをほとんど知らない」

 

そうです。

 

 

 

脳についての理解も怪しく、ゲームについてはほぼ無知・・・

 

そういう状態で、書き上げたのが、

 

「ゲーム脳の恐怖」

 

という本だったらしい。

 

 

 

それから、18年経った2020年、また同じように

 

「科学的な根拠がない」

 

と散々言われ続けた、香川県のゲーム条例が可決されました。

 

18歳未満は、ゲームのプレイ時間が平日60分、休日は90分が制限されるそうですね。

 

 

 

そして、ゲーム条例に関わった人たちも、あまりゲームについては知らなさそうで。。。

 

で、最近、ゲーム依存について出てくる人が

 

「久里浜医療センター院長 樋口進」

 

という人。

 

 

 

この人は、ゲーム依存や、ネット依存、スマホ依存などの本を多数出している人。

 

ゲーム条例の話にも、ちゃんと噛んでる。

 

 

 

これらの本を買ってみて読んでみたけど、内容はツッコミどころ満載で、特に、本の後半に、

 

「ゲーム依存からの回復プログラムの宣伝」

 

が載っているものがいくつもありました。

 

 

 

ツッコミどころ満載の本に、ゲーム条例・・・

 

この人は、ゲームに親でも殺されたんかな?

 

 

 

それか、大きなお金が動いているのか・・・

 

国も絡んでるみたいだし。。。。。

 

 

 

例えば、ゲーム依存の話で、僕のところへに、、

 

「ゲームをやり過ぎると、前頭葉の活動が低下するんじゃないか」

 

っていうコメントを寄せてくれる親が何人もいます。

 

 

 

脳の機能が低下するなんて怖すぎるよね。

 

 

 

でも、前頭葉ってさ、

 

「じっくり考えたり、判断したりする時に活発になる」

 

んだよね。

 

 

 

だから、

 

「ゲームをしていると、本能や、感情が支配的になって、理性が働かなくなり(=前頭葉の活動が低下して)ゲームがやめられなくなる」

 

って言うんです。

 

 

 

この話を聴いて、「そうかも」って思った人は、きっとゲームをほとんどしたことがない人でしょうね。。。

 

ゲームをすると、たしかに理性的ではないし、前頭葉の活動は低下するでしょう。

 

それは、実際にゲームをやっていて、僕も実感します。

 

 

 

でもね、それは、

 

「脳が破壊される」

 

みたいな意味合いじゃなくて、

 

「コンマ何秒で判断しなきゃいけないシーンの連続で、悠長に考えている暇がない」

 

んです。

 

 

 

意識的な思考を差し込む暇が無くて、反射的に判断して、ゲームを進めていかないといけない。

 

この時、働いているのは、意識的な処理をする前頭葉じゃなくて、

 

「無意識的な活動を司る線条体」

 

だそうです。

 

 

 

さらに、たしかに前頭葉の活動は低下するけれども、それは一時的なもので、ゲームを終えたら、ちゃんと元に戻る。

 

ゲームを終えても、ゲームの世界と同じスピード感で物事を処理していくわけないじゃん?

 

日常生活で、コンマ何秒で判断をしなきゃいけないシーンなんてほとんどないよね。

 

 

 

脳みそは、破壊されるんじゃなくて、

 

「状況に合わせて、活動する部位を変えているだけ」

 

です。

 

 

 

だから、

 

「前頭葉の活動量が低下する」

 

っていうのも、正確には、

 

「前頭葉の活動量を低下"させて"、線条体の活動量を上げている」

 

ってこと。

 

 

 

そして、ゲームが終われば、また前頭葉の活動は元に戻る。

 

 

 

 

 

僕が5年前から何度も何度も繰り返し伝えてきたのが、

 

「ゲームのことなんてどうでもいいから、とにかく子どもとコミュニケーションを取ろう」

 

です。

 

 

 

前頭葉が発達しづらいとしたら、むしろ、そこですよ。

 

親がゲームのことを気にし過ぎで、子どもとろくに話をしないんです。

 

親が口を開けば、

 

「勉強をしろ」

 

「ゲームをするな」

 

だったら、子どもは親とのコミュニケーションの最中に物事を考えなくなります。

 

 

 

だって、耳が痛いじゃん。

 

あれこれ言われんの嫌じゃんか。

 

聞きたくないから、耳を塞ぐ。

 

無視をする。

 

 

 

話を聴かないから、親との会話では

 

「なるべく早く終わらせる」

 

っていうところに意識が向いて、

 

「考えながら話す」

 

っていうことをしなくなる。

 

 

 

親とのコミュニケーションは、子どもが考えながら話すための絶好の機会なんです。

 

そして、

 

「前頭葉は、じっくり考え、理性的に判断する時に働く」

 

ってさっき書いたけど、そうであれば、

 

「よりじっくり考え、より理性的な判断を続けると、前頭葉は発達していく」

 

はずよね。

 

 

 

だから、子どもに勉強をさせるとか、ゲームを制限するとか、そんなことはどうでもいいです。

 

そんなことをしている暇があったら、子どもの話を聴いて、子どもと議論をしたり、子どもと色んな話をしたい。

 

 

 

その話は、

 

「ゲームの話」

 

であってもいいはずよね。

 

 

 

ゲームをしている時は、前頭葉の活動は低下しやすい。

(でも、RPGとか、ゆっくり進むゲームなら、前頭葉の活動は低下しないんじゃないかとは思うけど)

 

でも、ゲームの話をしている時には、子どもにもじっくり考える時間があるから、前頭葉の活動は低下しない。

 

 

 

子どもの前頭葉を鍛えたいんなら、

 

「まずは親が子どもの話を聴こう」

 

というようになるはずです。

 

 

 

子どもが親の話を聴くよりも、子どもが親に話をすることの方が、前頭葉を使う。

 

親が考えていることや、自分が体験してきたこと。

 

自分の気持ちや、考えていること。

 

それらを総合的に判断して、自分の気持ちや、親に伝わりそうな言葉を適切に選択して、口に出す。

 

 

 

親もゲームに詳しくて、子どもと対等に話ができるのは理想的やけども、それは友達に任せてもいいかもしれない。

 

とにかく、親は、子どもの話を聴く。

 

分からんことがあったら、聴いてみる。

 

 

 

親が「子どもの関心」に関心を持つのは、子どもがしっかり考えて、話すための良いトレーニングにも繋がります。

 

そうやって、前頭葉を鍛えていく。

 

 

 

一人で考えて鍛えることもできます。

 

それに加えて、親子で話をしながら鍛えていくのもオススメ。

 

 

 

子どもの前頭葉があんまり発達しないのは、親が

 

「勉強しろ」

 

「ゲームをするな」

 

って同じことしか言わなくて、この時、親の前頭葉もあんまり働いていないから、前頭葉にあんまり負荷がかかっていない。

 

 

 

前頭葉をあんまり使わない親が、子どもに関わるから、子どももあんまり前頭葉を使わないだけ。

 

だから、親が前頭葉を使って、子どもとコミュニケーションを取れば、子どもも自然と前頭葉を使うようになる。

 

 

 

子どもはわけ分からん話するやんか。

 

それをがんばって理解しようとする時に、親の前頭葉は刺激されます。

 

 

 

そうやって、親が前頭葉を使って子どもの話を聴き、子どもにコメントを返す。

 

それに対して、子どもも考えて、さらにコメントを返してくれる。

 

こういうやり取りでも、前頭葉は鍛えられます。

 

 

 

スプラトゥーン2、フォートナイト、スマブラなどのスピード感あるゲームは、じっくり考えるよりも、瞬間的な判断を求められるから、前頭葉はあんまり使わない。

 

逆に、マイクラや、RPG、マリオメーカーなどのじっくり考える余裕のあるゲームは、瞬間的な判断がいらない代わりに、前頭葉を使って、しっかり考える必要があります。

 

 

 

ゲームをやると前頭葉が鍛わるとか、劣化するとか、おおざっぱにもほどがあるんだよね。

 

ゲームによって操作方法や、必要な能力は変わるんだから、当然、脳みその使い方も変わるはずやんか。

 

それを

 

「ゲームをすると、脳が破壊される」

 

とか、片腹痛いよね。

 

 

 

もう少し具体的に考えたいよね。

 

そして、僕らも、そういう科学的根拠に欠ける話や、おおざっぱに考えて

 

「ゲーム」

 

っていうキャッチーなキーワードを振りかざしてる話に踊らされないようにしたいね。

 

 

 

子どもが楽しくやってるゲームのせいで、親子の関係が悪くなるとか、皮肉以外の何でもないと思うしさ。

 

子どもが楽しくゲームやってるなら、親も楽しく過ごせばいいし、子どもが楽しく過ごせるように協力してあげてほしいんだよね。

 

そしたら、親子の関係なんて、すぐに良くなります。

 

 

 

なぜなら、そもそも、子どもは親のこと好きなんだから、親子の関係が悪くなるとしたら、親が何かやらかしてる時です。

 

だから、親のやらかしをやめれば、子どもとの関係はあっという間に良くなっていきます。

 

 

 

 

 

香川県から若者が去っていくんじゃないかなぁ。。。

 

 

 

 

 

 

 

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