親子の間の上下関係は、子どもが小さい頃に対等な関係にしておくべき | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

子どもが小学校に入るよりも前、6歳よりも小さい時あたりに、絶対にやっておいた方がいいこと。

 

それは、

 

「親は味方であり、家庭は安心安全の場である」

 

ということを感覚で教えてあげることです。

 

 

 

このブログを読んでくれている方の中にもいるでしょう。

 

両親との間に怨恨、遺恨を抱えている方が。

 

でも、ほぼ間違いなく言えるであろうことが、

 

「親は、子どもの敵になりたくてなったわけではない」

 

っていうこと。

 

 

 

すなわち、親が良かれと思ってやったことが、裏目に出てしまって、子どもから嫌われてしまった、疎まれてしまった、っていうことです。

 

親であれば、子どもに良く育ってほしい、幸せになってほしい、って思います。

 

これを読んでくれている方が、もし「そうだ」と思ってくれるなら、それはきっとあなたの親だって、そう思っていたはずです。

 

子どもの不幸を願う親がどこにいるでしょうか、って話なんです。

 

 

 

「子どもに良く育ってほしい」

 

「子どもに幸せになってほしい」

 

こういった想いを持つのはOKで、素晴らしいことですよね。

 

想いのレベルでは問題はありません。

 

 

 

問題は、『子どもとの関わり方』にあります。

 

もう少し具体的に言えば、

 

・子どもに何を言って、何をするか

 

・子どもにどのように言うか(言い方)

 

・子どもにどのようにするか(やり方)

 

が間違っていたんです。

 

 

 

"間違っていた"というのは、親の価値観に縛られてしまっていて、子どもが求めていたことと異なったことをやってしまった、っていうことです。

 

「子どもを幸せにする」っていうのは、実はそれほど難しいことではありません。

 

夫婦仲良しで、子どもが喜ぶことをしてあげるだけです。

 

 

 

夫婦仲は、どこかで正直なことが言えない関係性を築いてしまって、ギクシャクさせてしまっていたりすると、

 

「夫婦仲良くするなんて、簡単じゃないよ!」

 

って思うかもしれません。

 

夫婦関係を良くするのも親子関係を良くすることに直結しているので、この記事とか読んでみてね。
 

 

 

 

 

 

僕ら人間は、習慣的な生き物だから、子どもがまだ幼い時に、親子の間に上下関係を築いてしまうと、それ以降ずっと親が上に立ち続けることになるでしょう。

 

「子どもは親の言うことを聞くべき」

 

「親は子どもを管理しなければならない」

 

「親は子どもを養って保護しなければならない」

 

「子どもがやることは親の責任」

 

「子どもは何も知らないから、親が教えてあげないといけない」

 

とかとか。

 

 

 

僕らが常識的だと思っていることの多くは、そのまま実践すると親子の間に上下関係を築くものばかりです。

 

で、親が上に立つ関係を築くと、自然と子どもをコントロールしようとしたり、子どもにアドバイスを与えようとしたり、子どもの手助けをしようとします。

 

子どもが求めている、求めていないに関わらず、親の意志で。

 

これって、一言で言えば、子どもが親のおもちゃになっている状態です。

 

「子どもは親の言うことを聞くべき」

 

みたいに上下関係を築くのは習慣的なものもありますが、その根底には、親自身の不安感や、心配があります。

 

 

 

親が子どものことを不安に思ったり、心配に思った時に、子どもの管理を手放せなかったら、子どもは親の支配下に入るわけですよね。

 

親のやり方、考え方は、確実に親の方が上手に表現できます。

 

なぜなら、親の方がキャリアが長いんですから。

 

だから、親の価値観を押し付けて、子どもが親の価値観に服従すると、子どもはストレートに『親の劣化コピー』に成り下がっていきます。

 

子どもの才能を潰しつつ、子どもの才能と引き換えに、親は安心感を得ていくわけです。

 

 

 

 

 

脅かすような書き方をしているように感じるかもしれません。

 

でも、全然誇張しているつもりはなくって、親子関係を上下関係をベースに築き上げて、子どもを親の支配下に入れる、っていうのは、それくらい子どもの人生に多大なる影響を与えるものなんです。

 

 

 

色んな考え方があるでしょうから、親が不安感を元に子どもを支配していて、子どもを『親の劣化コピー』に仕立て上げていくのを良しとしましょう。

 

『親の劣化コピー』になることが、すなわち、子どもの不幸というわけではありませんからね。

 

子ども自身が自分らしさを獲得できないただけです。

 

 

 

でね、親子の間に上下関係を築くことの怖さは、『親の劣化コピー』ではありません。

 

子どもが親に何でも話す、ということができなくなることが一番怖いんです。

 

 

 

子どもがイジメられている。

 

子どもが借金を作った。

 

子どもが誰かを傷つけた。

 

子どもが何かやらかした。

 

 

 

親子の間に上下関係を築いていると、子どもの一大事に、子どもは親を頼らないことがあるんです。

 

 

 

例えば、子どもがコップを倒してしまって、床にお茶をぶちまけたとします。

 

親子の関係が上下関係であれば、真っ先に子どもを叱ることでしょう。

 

「何してんの!よそ見しながら、ご飯を食べているから、お茶をこぼすんだよ!」

 

みたいな感じで。

 

 

 

どうして、親が子どもに叱れるのか。

 

それは、親の方が偉いし、親の方がお茶をこぼさないし、親の方が権力が強いから、です。

 

だから、子どもの失敗を責めることができます。

 

 

 

ちょっと想像してみてください。

 

自分よりも権威がある存在・・・例えば、自分が平社員だとして、社長がお茶をこぼしたとします。

 

その社長に、

 

「ちょっと!何してるんですか!しっかりしてくださいよ!」

 

って叱りますか?

 

 

 

叱りませんよね。

 

なぜなら、平社員と社長は、権力に差があり、社長の方が上だから、です。

 

すなわち、『叱る』という行為をしている時点で、親である自分が上である、子どもは下である、という認識をしている、っていうことなんです。

 

 

 

「いやいや、自分と子どもは対等だよ!」

 

って主張したい場合は、子どもが何をやらかしても『叱る』ということをしてはいけないんです。

 

『叱る』ことができるのは、上下関係の間柄だけです。

 

ちなみに、『褒める』のも上下関係の間柄で成り立つコミュニケーションです。

 

 

 

 

 

子どもがお茶をこぼして、親が叱ったとします。

 

普通に考えてみてください。

 

お茶をこぼしただけで怒る相手に、

 

「実は、学校でイジメられていて、本当につらい・・・」

 

って話せますか?

 

 

 

子どもはどんな想像をするかといえば、

 

「お茶をこぼした時よりも、もっと叱られるかもしれない」

 

とか、

 

「お茶をこぼした時よりも、もっと心配させてしまうかもしれない」

 

っていう想像をするかと思います。

 

 

 

子どもがそういう想像をした時点で、

 

「イジメのことは、親には話せないな・・・自分で何とかしてみよう」

 

ってやります。

 

 

 

イジメのこと、自分で何とかできればいいけれど、大人の力が必要なことがあります。

 

同じ理由で、先生にも話せないかもしれませんよね。

 

で、自分の力量を大きく超えているのに、

 

「親や、先生には話せないな・・・」

 

って子どもが遠慮したがために、イジメの心労がエスカレートしていくんです。

 

 

 

「それだけ重大なことなんだから、親に話してくれたっていいでしょ!?」

 

って思うかもしれません。

 

けれど、親に話すかどうかは、子どもが決めること、です。

 

何でも話すかどうかは、子どもの性格も関係してくるから、親子で対等な関係を築いているとしても、話さないかもしれません。

 

 

 

でも、さっきも書いたように、上下関係を築いている時と、対等な関係を築いている時では、圧倒的に上下関係を築いている時の方が話しにくいんです。

 

求めてもいないアドバイスをされて、嫌な思いをした経験をお持ちの方は多いでしょう。

 

上下関係を築いているということは、子どもにもそれと似た嫌な思いをさせる可能性がある、っていうことです。

 

だから、上下関係を築いている時の方が、子どもは親に話しづらいんです。

 

デリケートなことほど、話しづらくなります。

 

 

 

上下関係を築いている場合、

 

「子どもには重大なことほど話してほしい」

 

という願いは、ほぼ確実に叶えられません。

 

親の機嫌を損ねない、どうでもいいことしか話してくれなくなります。

 

 

 

イジメや、借金、リストラ、法に触れるようなこと。

 

重大なことは色々とありますが、上下関係を築いている場合、こうした子どもの一大事に親の出番が無くなることがあります。

 

なぜなら、子どもは親を味方ではなく、管理者、権力者だと見ているから、です。

 

叱られるリスクや、嫌な思いをする可能性があるなら、それを避けたくなります。

 

だから、親子の間に上下関係を築いていると、子どもの身に起こったことが重大であればあるほど、子ども自身からは話せなくなります。

 

 

 

 

 

でね、僕ら人間は、習慣の生き物だから、子どもが小さい時に親子の間に上下関係を築いたまんま過ごしていくと、慣性力で上下関係のまま親子のコミュニケーションを取り続けます。

 

子どもにとっての一大事っていうのは、子どもが小学校に入る前よりも、入ってからの方が大きくなりやすいし、中学、高校、大学と進むにつれて、事が大きくなりがちです。

 

例えば、「借金をこさえた」みたいな話は、中学時代にはなかなか起こりませんが、高校、大学と進むと起こりえます。

 

僕がこしらえた借金は、大学時代に作ったクレジットカードの負債でした。

 

 

 

だから、親子の間に築かれた上下関係は、なるべく早く対等な関係に変えた方がいいんです。

 

・子どもが『親の劣化コピー』になる

 

・子どもの身に起こった一大事を親に話せなくなる(親が最後の砦になれない)

 

という致命的な現象を引き起こす可能性があるんです、親子の上下関係というのは。

 

 

 

なので、親子関係については、子どもが小さい時から考えていった方がいいことなんです。

 

だから、子どものことを真剣に想うのであれば、ぜひとも一人でも多くの人に知っていてほしいな、って思います。

 

 

 

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