映画「黒い司法 0%からの奇跡」号泣必至の法廷ドラマ | 忍之閻魔帳

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▼映画「黒い司法 0%からの奇跡」号泣必至の法廷ドラマ

 

公開中■映画:黒い司法 0%からの奇跡

 

発売中■書籍:黒い司法――黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う

 

全米でベストセラーとなった

ノンフィクション「黒い司法 黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う」を

「フルートベール駅で」のマイケル・B・ジョーダン、

「ドリームガールズ」のジェイミー・フォックス、

「ルーム」のブリー・ラーソンの豪華共演で映画化した実話ドラマ。

監督は「ショート・ターム」のデスティン・ダニエル・クレットン。 

 

 

黒人差別が未だ色濃く残る1980年代のアメリカ南部アラバマ州。

一流大学を出て弁護士となったブライアン・スティーブンソンは、

白人警官や検察によって不当な扱いを受けている黒人の囚人達に対し、

無償で弁護を請け負い、裁判のやり直しを求める団体を立ち上げる。

その中で出会ったウォルター・マクミリアン、通称ジョニー・Bは

接見した当初はブライアンを信用できなかったが、

彼の冤罪を晴らしたいと動き回るうちに、少しずつ心を開いてゆく。

ブライアンは、白人のみで構成された陪審員や

有形無形の威圧や脅迫によって捻じ曲げられた証言を覆し

正義を手にすることができるのか。

 

力作と言っていいと思う。

ブライアンを演じたマイケル・B・ジョーダンは、黒人差別の歴史と現状を訴える上で

今現在は自分がもっとも有効なアイコンであることを自覚した上で作品を選んでいるフシがある。

嘘のない真っ直ぐな眼差しで、怒りを抑える冷静さも携えた主人公の人となりが

マイケル自身のパーソナルな魅力とよく馴染み、とても説得力がある。

ジェイミー・フォックスを始めとした囚人達は

理不尽な差別や裏切りによって人生に絶望し、今では何も望まなくなっている。

そんな彼等の荒みきった心をほぐし、もう一度信じてみようと思わせるだけの

人懐っこさがブライアンにはあり、彼の信じる『正義』が世の中で実現されますようにと

観客はいつしか主人公に寄り添いながら成り行きを見守る。

 

「それでも夜は明ける」を思い出さずにいられないほどの

白人警官による不当な取り締まりが、1980年代のアラバマには

まだ歴然としてあったという事実に絶望すら覚える。

(「それでも夜は明ける」は1841年の話)

黒人差別が根強く残る田舎街で犯人不明の殺人事件が起これば

当然疑惑の目は黒人に向けられる。

「あいつらの中に犯人がいるに違いない」に根拠はない。

一日も早い事件解決を望む住民達の不安が

集団ヒステリーと化してひとりの無辜を血祭りにあげる。

このあたりの流れは、当BLOGで紹介した「デビルズ・ノット」とほぼ同じだ。

 

脅しに屈することなく証言を翻す男や

鉄格子越しに交わされる囚人同士のコミュニケーションなど

涙無くしては見られない名場面がいくつも出てくるし、

協力者であるブリー・ラーソンが黒子に徹しているところなど

お勧めポイントは山のようにある良作ではあるのだが、

映画としての総合的な完成度は、

似たような題材の「リチャード・ジュエル」には一歩及ばない。

それは、黒人側の気持ちに寄り添いすぎるあまり、137分もの尺を使いながら

結局よくわからない部分が残ってしまった点にある。

 

ブライアンは全ての裁判費用とかかる経費を全て自費で賄うとし、

依頼人からは一切受け取らない無償奉仕を謳っているが

資格を取得したばかりの若手弁護士になぜそこまで潤沢な資金があるのか。

協力者のブリー・ラーソンがどういった経緯で共に事務所を立ち上げ、

秘書(スタッフ)まで雇って事務所を健全に回していたのかが

作中ではほとんど語られないので、良く分からないまま終わってしまっている。

 

もうひとつは、被害者遺族に言及するシーンが全くないこと。

白人警官や検事の酷さは十分伝わったが、娘を殺された両親は

紛れもない被害者であり、裁判の差し戻しや逆転無罪によって

事件が振り出しに戻ってしまったことに対して様々な想いがあったはず。

本作が不当な黒人差別を訴えかける作品であったとしても、

そこを無視して万歳三唱で物語を〆てしまうのは

それはそれでバランスを欠いていると私は思う。

ジョニー・Bが家族愛を取り戻した影で、未解決事件となり

未だにやりきれない想いをしている家族もいることを忘れてはならない。

力作でありながらオスカーのノミネートを逃した背景には

そのあたりに原因があるのではないか。

 

演者は間違いなく素晴らしいし、

裁判モノとしても人種差別モノとしてもかなりクオリティは高い。

テーマに興味がある方は劇場で観て損なし。

 

それにしても、やはり重要な文書は残すべきだな。

人種差別と数々の不当逮捕が横行していたアラバマですら

きちんと資料は残されているというのに。

 

映画「黒い司法 0%からの奇跡」は現在公開中。


▼自信を持ってお勧めできる裁判モノ5作

 

配信中■Amazonビデオ:スタンドアップ 字幕版

発売中■Blu-ray:ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

発売中■DVD:休暇

 

「スタンドアップ」は世界初のセクハラ裁判を扱った作品で、何度見ても震える。

「ライフ・オブ・デビット・ゲイル」は死刑囚と接見した女性ライターが

真相を追う社会派のドラマ。あっと驚く結末は今でも強烈に覚えている。

「休暇」は西島秀俊と小林薫の共演による隠れた傑作。

死刑囚を扱った作品として、邦画ではNo.1ではないかと思っている。

 

過去に紹介した残りの2作については以下に再掲する。

どちらも力作なので、是非ともご覧いただきたい。


 

発売中■Blu-ray:デビルズ・ノット

 

アメリカを震撼させた未解決事件、通称「ウエスト・メンフィス 3」を題材にした

ノンフィクション小説を「クロエ」のアトム・エゴヤン監督が映画化したもの。

出演は「英国王のスピーチ」のコリン・ファース、

「ウォーク・ザ・ライン / 君につづく道」のリース・ウィザースプーン、

「クロニクル」「アメイジング・スパイダーマン2」のデイン・デハーンなど。

 

アーカンソー州・ウエストメンフィスで発生したウエスト・メンフィス3事件は

1993年の発生から20年を迎えるが、本国ではドキュメンタリーが製作されるなど、

真実を求める声は未だに多いと聞く。

被害者となったのは幼い子供3人。

いつものように遊びに出かけた子供達が行方不明になり

無言の帰宅となったことで静かな田舎町の人々はパニックに陥る。

捜査線上に浮かび上がってきたのは、近所に住む3人の青年。

残忍な手口から悪魔崇拝者の仕業と考えた警察は

オカルトやヘヴィメタが好きで逮捕歴もある

問題児・ダミアンとその仲間たちの仕業に違いないと決めつけたのだ。

 

「お前みたいな奴は殺っているに違いない」という決めつけから始まる捜査は、

一度そのレールを走り始めたら、例え途中で過ちに気づいたとしても

面子を守るため見えないフリをしてでも進められる。

一刻も早く不安を払拭したい住民達は、真実がどこにあるのかなど

最早不要とでも言わんばかりに、グレー判定を受けただけの若者を

よってたかって血祭りにあげ、何ひとつ明らかにならない判決に対し歓喜の声を上げる。

怒りの源が正義からのものだったのか、もう彼等自身にすら分からないだろう。

 

18年の刑期を終えて社会復帰を果たした彼等は既に三十代半ば。

「疑わしきは罰せず」を無視し、疑わしいだけで罰せられてしまった

彼等の青春はもう取り戻せない。

事件の真相を求める会の名簿に被害者の母親までが名を連ねているのは何故なのか。

犯人を殺したいと願ってもおかしくない母親が不可解だと感じるほどの杜撰な捜査と、

結論ありきで進行する劇場化した裁判。これは一体誰を裁くためのものだったのか。

 

「ここで怒ったら私も警察や住人達と変わらない」とでも言わんばかりに

3人の無辜に有罪の判決が出るまで、演出は徹底的に冷静さを保っている。

別の誰かを名指しするでもなく、ひたすら事実だけを積み重ね

精査しようとするこの丁寧さこそが本来の捜査で求められた姿であったろうに。

やるせない想いだけが残る映画ではあるが、非常に見応えのあるドラマ。


 

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リンカーン大統領暗殺にまつわる知られざるエピソードを綴った

名優ロバート・レッドフォード製作・監督による法廷ドラマ。

大統領暗殺に関わったとされるアメリカ人初の女性死刑囚メアリー・サラットの

傍聴記録をもとにして練り上げられた力作。

メアリーには「ドラゴン・タトゥーの女」のロビン・ライト、

メアリーの弁護人には「つぐない」のジェームズ・マカヴォイ。

 

本作の製作元であるTAFC(アメリカン・フィルム・カンパニー)は

『米国の歴史を正しい史実に基づいて描き、広く学び直してもらうこと』を目的として

創立されただけあり、リンカーン大統領暗殺事件にまつわる歴史認識が

次から次へと打ち砕かれ、多くの事実誤認があったことを作中で教えてくれる。

 

リンカーンの暗殺がアメリカに与えた衝撃がいかほどのもので

それを鎮静化させるためには、一刻も早い事件解決が望まれていたこと。

例えそれが『生け贄』であったとしても、真実を追求することよりも

国民の溜飲を下げることが優先されたということ。

法とは何を裁く場所なのかということまでを明らかにしてゆく。

結論ありきで進む裁判に対し、なぜメアリーが沈黙を選択したのか。

絞首台の階段を上るときのメアリーの心情を思うと、胸が張り裂けそうになる。

「リンカーン」がオスカーにノミネートされ

何故同等以上のクオリティを持った本作が完全にスルーされたのか。

私には、それだけ本作が真実を突いていたという何よりの証拠に思えてならない。

ロビン・ライトとジェームズ・マカヴォイはオスカーものの名演。


▼自信を持ってお勧めできる人種差別モノ5作

 

  

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Amazonと入れ替えで何かと話題の楽天がスーパーSALEを開始。

今回はトラベル関連がなかなか厳しそう。

特に高速バス関連はどれだけ安くても手が出し辛いのではないか。

春は避けた夏あたりを目処に計画立てる人も多そう。

逆に需要が高まりそうなのがデリバリー。

 

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