▼今週発売の新作ダイジェスト

10月18日発売■Blu-ray:「メッセージ」
10月18日発売■Blu-ray:「メッセージ 4K ULTRA HD」
10月18日発売■Blu-ray:「未知との遭遇 40周年アニバーサリー・エディション」
10月18日発売■Blu-ray:「未知との遭遇 40周年 4K ULTRA HD」
10月18日発売■Blu-ray+DVD:「LOGAN / ローガン」
10月18日発売■Blu-ray:「LOGAN / ローガン 4K ULTRA HD」
10月18日発売■Blu-ray:「夜明け告げるルーのうた 限定版」
10月18日発売■Blu-ray:「夜は短し歩けよ乙女 特装版」
10月18日発売■Blu-ray:「夜は短し歩けよ乙女 通常版」
10月19日発売■PS4:「グランツーリスモSPORT」
10月19日発売■PS4:「グランツーリスモSPORT リミテッドエディション」
10月19日発売■PS4:「PlayStation 4 グランツーリスモSPORT 限定版」
10月19日発売■PS4:「いただきストリートDQ & FF 30th ANNIVERSARY」
10月19日発売■PSV:「いただきストリートDQ & FF 30th ANNIVERSARY」
10月19日発売■PS4:「巨影都市」
10月19日発売■PS4:「PsychoBreak 2 / サイコブレイク2」
▼自己陶酔型人間のシャンパンタワー。映画「ナラタージュ」
島本理生の同名小説を「世界の中心で、愛をさけぶ 」の行定勲監督が
映画化した「ナラタージュ」が現在公開中。
演劇部の顧問を務める高校教師と、教師が演劇部へと誘い入れた
ひとりの女生徒との関係を描いたラブストーリー。
主演は「陽だまりの彼女」の松本潤と、「ひよっこ」を終えたばかりの有村架純。
共演は坂口健太郎、神岡実希、駒木根隆介、市川実日子、瀬戸康史。
今にして思えば、ティーン向けの泣ける恋愛映画が量産され始めた
きっかけが「セカチュー」の特大ヒットではないかと思う。
(累計興収85億円、2004年度映画興行収入ランキング年間1位)
難病、事故、タイムリープのどれかを入れておけば
あとは旬の役者を起用して一丁上がりというフォーマットで
出るわ出るわ雨後の筍の如く首(キャスト)だけをすげ替えた
恋愛映画が飽きもせず大量に制作されている。
当の行定監督はというと、「今度は愛妻家」や
「つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語」といった
同じ恋愛でも「痛い恋愛」を描く方向へとシフトしていて
本作もその流れを汲んでいると言っていいだろう。
嵐の松潤と飛ぶ鳥を落とす勢いの有村架純、
好感度抜群の坂口健太郎の3人を使って、
こんなにも不快で美しい映画を作ってしまった。
ストーリーは社会人になった主人公・泉(有村)の回顧録で、
大学2年生の泉と、高校時代の泉の2つの時代が描かれている。
現代も入れると3つになるのだが、現代は最初と最後しか出て来ない。
普通であれば、キラキラと輝く時代を思い返しているのだから
有村架純の制服姿を見れてラッキーとなるはずなのだが、これが1ミリも嬉しくない。
どころか、ストーリーが進めば進むほど登場人物の誰にも感情移入できないことに
苛立を通り越して清々しささえ感じ始めるのである。
まず教師の葉山貴司(松本潤)。
妻との不和に悩む葉山は、学校で演劇部の顧問をしている。
心を病んでしまった妻に対して感じている後ろめたさと、
妻の居ない空間での寂しさを埋めるために
交友関係で悩んでいた泉(有村)に目をつけ、部活へと誘い、
”やたらと”&”不必要なまでに”親切に接する。
まるで誰かに優しくすることが妻への贖罪になるとでも思っているかのように。
泉は、自殺寸前のところを救ってもらったことで
葉山に対して生徒と教師以上の想いを抱いている。
しかし、絶妙なところでブロックを繰り出す葉山のテクニックに翻弄され
どうしてももう一段階深い関係には踏み込めない。
仕方なく泉は自分を真っ直ぐに好いてくれる小野(坂口健太郎)と付き合い始める。
小野はずっと泉に好意を寄せていた。
そのことを泉も気付いていたが、葉山を好いていることは小野も知っており
成就することのない想いをそれでも諦めきれずにいた。
ある日、泉が葉山との間で悩んでいる時に再度告白。
見事に交際権をゲットするも、泉の心の特等席には
常に葉山が座っていることを知っているため、次第に泉を縛り始める。
どうだろうか、この3人。
葉山は泉が病気で倒れたと聞けば家まで粥を作りに出かけ、
すった林檎をスプーンで「あーん」までさせる。
当然、泉は葉山に好意を抱くが、校舎でキスまでしておいてそれ以上は手を出さない。
しかも、妻と離婚が成立していないことはひた隠しにしたままで、である。
何とも酷い男だが、泉は泉で葉山への想いを断ち切るために小野を利用していて、
葉山と泉は「2番手をダシに使う」という意味において同じことをしている。
モテ男の自覚がある小野からすれば、自分が代用品であることは屈辱だろうし、
多少ヤキモチを焼いたり独占欲が湧くのは仕方が無い。
とはいえ、携帯や財布の中身までチェックするのはどう見ても行き過ぎで、
スクリーンのこちらがら眺める劇中の3人は、
自己陶酔型の恋愛に邁進する人間達のシャンパンタワーを見ているかのようだ。
不倫スキャンダルひとつで息の根が止まるまで
吊るし上げてしまう昨今の潔癖性からすれば
受け入れ難い恋愛観の3人ではあるのだが、行定監督のマジックによって
美しくも儚い恋愛に見える瞬間がいくつもある。
ダボダボのシャツとヨレヨレのパンツでもオーラを隠し切れない松潤と
いつになくボディラインを強調する有村架純の魅力に拠るところも大きい。
ただ、この作品で描かれる恋がキャッチコピーで使用されているような
「一生に一度の恋」かと言われると疑問符がつく。
これは思春期に良くある熱病のような恋であり、
大人になった時に「子供だったな」と懐かしく振り返る類いのものではないか。
ひとつひとつのシーンにたっぷりと時間を割き
展開も非常にゆったりしているので140分を長いと感じる人も多いはず。
私は行定監督の師匠にあたる岩井俊二監督が
「リップヴァンウィンクルの花嫁」(180分)を撮った後なので
あの空気感で恋愛映画を撮りたかったのかなと勝手に解釈した。
人気のコミックやアニメを旬のキャストで実写化する流れに対し
一石を投じる野心作であることは確か。
東宝&アスミック・エースのチャレンジ精神は高く買いたい。
ただ、この物語が多くの共感を集めるとすれば
昨今の潔癖なまでの不倫叩きは何だという気もする。
映画「ナラタージュ」は現在公開中。

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