大人になったトレーナー達へ。映画「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」 | 忍之閻魔帳

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劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!


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▼大人になったトレーナー達へ。
映画「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」



07月15日公開■:「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」

ポケモンの生誕20周年を記念して、サトシとピカチュウの出逢いを描いた
映画「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」が今週末より公開。
監督は湯山邦彦、声優陣には松本梨香、大谷育江、林原めぐみ、犬山イヌコなど。
特別ゲストとして佐藤栞里、本郷奏多、古田新太、中川翔子。
劇場でもらえるポケモン・マーシャドーの声は山寺宏一。


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モノクロだった頃のゲームボーイ専用RPGとして
「ポケットモンスター 赤・緑」が発売されたのが1996年2月27日。
劇場版「ミュウツーの逆襲」の公開が1998年7月18日だったので
初代の頃に夢中になってゲームを遊び、
ポケモンを捕まえては友達と対戦・交換に興じていた世代は
2017年現在30代前半から40代といったところ。
あるポケモントレーナーは結婚しているかも知れないし、
別のトレーナーには子供が生まれているかも知れない。
すっかり大人になった今でも、スマホで「ポケモンGO」に夢中の大人もいるだろう。

「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」のターゲットは
最新作を遊んでいる現役の年少トレーナーだけではない。
もちろんこれまでもそうだったのだろうが、
シリーズを重ねるにつれ、劇場でもらえる限定ポケモンだけが
話題の中心になっていたことは否めない。
しかし今作は、残像の多いモノクロ液晶とすぐに切れてしまう単三電池という
(今にして思えば)劣悪なプレイ環境で初代「ポケモン」をプレイしていた
かつてのトレーナーに強く訴求する内容になっている。
コンプトは「STAND BY ME ドラえもん」のポケモンバージョンではなかろうか。
つまり「ピカ泣き」である。
「STAND BY ME ドラえもん」には
”すべての、子ども経験者のみなさんへ。”というキャッチコピーが付けられていたが、
「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」も
モノクロからカラーへ、アドバンスへ、DSへと進化してきたシリーズの歩みと
自身の人生を重ね合わせる感覚が味わえる良作だった。

初代発売当時にすっかり大人だった私がこんな気持ちになるのだから、
ポケモンに思い入れのあるリアルタイム世代ならハンカチ必須である。
「ポケモンGO」のレイドバトルに集まっているのは大人ばかりだが、
そういった大人のポケモントレーナーもこれだけは劇場で観る価値がある。

ストーリーはサトシがピカチュウと出会い、
絆を深めていってトレーナーとしても成長する王道中の王道。
人とポケモンの付き合い方や、勝つために本当に大切なモノは何なのかなど、
10分刻みぐらいの間隔で「ちょっといいエピソード」を隙間無く埋め込んでいる。
たくさんの出会いと別れを描くことで、
「相手の気持ちを第一に考える」ことこそがトレーナーにとって
大切なことなのだと教えてくれ、その心得は現実世界でも
友達やペットと付き合う上で必ず役に立つ。
大人はノルタルジーに耽り、子供は愛らしいポケモンに夢中になる。
シリーズ開始から20年経った「ポケモン」の、
第二のスタート地点と言える作品に仕上がった。

私が一番感心したのは、この映画の主人公が実はサトシではないことだ。
映画は「ピカチュウと出会ったサトシのケース」の物語であり、
「ポケットモンスター」の真の主人公は、3DSやスマホを手に冒険し、
ポケモンを捕まえ、育てているプレーヤーという軸からブレていない。
サトシがマスターになる物語ではなく、サトシに負けないように
知識も経験も積んで、ポケモンマスターになるんだぞ、と鼓舞しているのである。
後半あるキャラクターの台詞にそのことが集約されていて、私は思わず唸った。
これは、ドラえもんもディズニーも持ち得ない、
ゲームが起点になっているポケモンならではの視点と言える。

強いて難点を挙げるとすれば、松本梨香の歌う
「めざせポケモンマスター -20th Anniversary-」が
20周年分の重みでドスが利き過ぎ、ほとんど演歌になっていることぐらい。
「ひまわりの約束」のようなコンセプトで誰かに曲を書いてもらうか、
いっそ昔の音源をそのまま使っても良かったような気がする。

20年が経ち、親子それぞれがそれぞれの想い出を語り合える
コンテンツに育った「ポケットモンスター」。
原点回帰の本作を、是非親子でご覧いただきたい。
映画「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」は7月15日より公開。


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