▼癒し系ほっこりアニメ。映画「聖☆おにいさん」
劇場用アニメの製作発表から大きな話題を振りまいていた
映画「聖☆おにいさん」がいよいよ明日より公開。
原作は「荒川アンダー ザ ブリッジ」も実写化された中村光の原作コミック。
東京の下町で慎ましく生きる二人の聖人、イエスとブッダの姿を
ゆるいテンポで描くほのぼのコメディ。
イエス役に森山未來、ブッダ役に星野源を配するなど、キャスティングの妙が光る。
監督は「THE IDOLM@STER アイドルマスター」でシリーズの高雄統子。
音楽は「アウトレイジ」の鈴木慶一と「20世紀少年」の白井良明。
アニメ製作はA-1 Pictures。
主題歌は星野源の「ギャグ」。
原作ファンにとって至上の幸福とは、それが実写化であろうとアニメ化であろうと
可能な限りに原作に忠実に、イメージを壊すことなく映画化すること。
とするならば、この劇場版「聖☆おにいさん」に落胆するファンは少なかろう。
ゆったり流れる時間とぎすぎすしない生活の中で
二人の聖人がまったりと生活をし、時折「くすっ」とする出来事が起こる。
映画版「聖☆おにいさん」は、このサナトリウムのごとき箱庭から
一切逸脱することなく、競歩のペースでゴールテープを切る。
映画的なダイナミズムよりも原作のテイストを重視した脚本は
複数のエピソードを抜粋して行儀良く並べ、演出でも過度の盛りつけは御法度。
この徹底した「ゆるさ」は間違いなく狙ってやっているのだろう。
しかし、この原作(ファン)への過度な気遣いが
映画から笑いや感動までを奪ってしまったような気もする。
熱烈なファンの方からすれば笑いや感動など必要ないと言われるかも知れないが
本作で得られる面白さは「30分アニメを3本通して見た感覚」であって
昨年末発売された「聖☆おにいさん(8)特装版」に付属していた
DVDのクオリティと何ら変わらない。
ならば、「聖☆おにいさん」をアニメ化する場として
果たして劇場用アニメが最適だったのか、と思うわけである。
TVアニメを1クールやってくれれば良かったのに、と。
秀才肌の森山未來がほぼ完璧なイエスを演じ、天才肌の星野源はブッダそのまま。
キャスティングに関しては、おそらくこれ以上は望めないほどのクオリティ。
そうか、この二人をTVアニメで1クールもスケジュールを縛れなかったのか。
勝手に納得はしたが、違う理由もあるのかも知れない。
悪ガキのエピソードがしつこい上に明らかに冗長で
そこだけはもったいなかったが、掴み(絶叫マシン)と〆(年越し)は○。
この季節に公開しながら年越しエピソードがラストということは
もともとBlu-ray/DVDの発売時期こそをメインに考えているのかも。
何が何でも劇場で観たいファンならお勧め。
ライトなファンならパッケージ化まで待っても良し。
映画「聖☆おにいさん」は明日(5月10日)公開。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
タイトル:聖☆おにいさん
配給:東宝映像事業部
公開日:2013年5月10日
監督:高雄統子
出演者:森山未來、星野源、他
公式サイト:http://www.saint023.com/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

発売中■CD:「ギャグ / 星野源」
発売中■CD:「聖☆おにいさん オリジナルサウンドトラック」
発売中■BOOK:「聖☆おにいさん 公式ガイド」
主題歌の「ギャグ」とサントラは8日に発売されたばかり。
亀田誠治プロデュースによる「ギャグ」は星野源の新たな魅力を開拓した良曲。
アルバム「Stranger」に収録されなかったのが残念。
映画公開に合わせた特製プロモも公開中。