変装とお色気。映画「アデル ファラオと復活の秘薬」 | 忍之閻魔帳

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(c) EUROPACORP APIPOULAIPROD TF1 FILMS PRODUCTION

このところ製作・脚本に回ることが多くなっているリュック・ベッソンが
久々に強いヒロインを主人公にした映画を撮るということで期待していた
「アデル」が、いよいよ今週末より公開になる。
主人公アデルを演じているのは、本国で「お天気お姉さん」をしていたルイーズ・ブルゴワン。
毎回様々なコスプレをしながら天気予報を読み上げる姿がベッソンの目に留まり
今回の大抜擢となった。



20世紀初頭のフランス・エジプトを舞台にし、
謎の怪鳥や復活の秘薬を追う、変幻自在な女性ジャーナリストと来れば
「インディ・ジョーンズ」や「トゥーム・レイダー」「ハムナプトラ」のような
冒険活劇を思い浮かべてしまうのだが、活劇としての面白さはむしろ控え目。
実際は、自分のせいで植物状態になってしまった双子の妹を治すため
ファラオが使っていたという復活の秘薬を追い求める姉の物語である。
「謎の怪鳥」はあっさりとアデルに乗りこなされ、
復活したファラオが単に気の良い爺さんだったりと、
冒険活劇になりそうな舞台装置をいくつも用意していながら
緊迫感や高揚感といったものはあまり感じられず、
スケールやコミカルさも含めて、映画というよりはアニメ・マンガの世界に近い。
「アデル」の原作はタルディの同名コミックなので
当たり前といえばそうなのだが、予告編の作りがアクション大作っぽいので
女性版「インディ・ジョーンズ」という触れ込みを真に受けると
想像と違ったと思われる方も出て来るのではないかと思う。
かく言う私もそのひとりで、「これはむしろ『ナイトミュージアム』だな」と
頭の中を切り替えてから、すんなり物語を楽しむことが出来た。


(c) EUROPACORP APIPOULAIPROD TF1 FILMS PRODUCTION

アデルを演じたルイーズ・ブルゴワンは、やや角度美人ではあるものの
高飛車で気が強いのにどこか憎めないヒロインを上手く演じている。
ただ「レオン」のナタリー・ポートマンや
「フィフス・エレメント」のミラ・ジョヴォヴィッチを見た時ほどの衝撃はない。
私的には、双子の妹を演じたロール・ド・クレルモンの方が魅力的であった。

「インディ・ジョーンズ」や「トゥームレイダー」ほどの大作感はないが
「タイムボカン」シリーズの主人公を「キューティ・ハニー」
(いや、そこまで強くはないので「ルパン」の峰不二子か)が務めているような
フランス産のマンガアクション映画だと考えれば、
随所に散りばめたブラックユーモアやお色気要素も、全て納得がいく。

少なくともベッソンは続編もやる気満々のようだが
ベッソンに6年かけて口説かれたというタルディの評価はどうだったのであろうか。
ちょっと気になる。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:アデル ファラオと復活の秘薬
    配給:アスミック・エース
   公開日:2010年7月3日
    監督:リュック・ベッソン
    出演:ルイーズ・ブルゴワン、マチュー・アマルリック、他
 公式サイト:http://adele.asmik-ace.co.jp/
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