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■Wii:「タクトオブマジック」
3月末までに主だった大作がほとんど発売され、
次の波は6月以降という5月度の新作ラインナップに
ちょっと気になるタイトルが発売される。
対応ハードはWii、タイトルは「タクト オブ マジック / TAKT OF MAGIC」。
任天堂と共にタイトーの名がクレジットされていることから
ピンと来た方も多いと思うが、本作は2006年1月にDS用ソフトとして発売された
「ロストマジック / LOST MAGIC」の続編的な作品である。
■DS:「ロストマジック」
「ロストマジック」は、リアルタイムでユニットに指示を出し、勝利へと導く
RTS(リアルタイムストラテジー)と呼ばれるジャンルをベースに、
タッチペンを使って魔法を発動するというアクション要素と
RPGのようなストーリー、成長要素を追加した意欲作。
あれもこれもと欲張った割には上手くまとめ上げられていることから、
隠れた名作のひとつとして挙げるファンも多い。
今回発売されるWii「タクトオブマジック」は、
大筋においては「ロストマジック」のシステムを踏襲しているのだが
細かい部分で色々と変更点があり、パッケージのジャンル表記も
前作の「アクションRPG」から「魔法アクションストラテジー」へと変更されている。
■YouTube:「タクトオブマジック プロモーション映像」
基本となるシステムは、部隊を編成して目的を達成するステージクリア型のRTSで、
どのマップも大体10~15分程度でクリア出来るように調整されている。
「敵の全滅」や「目的地への到達」など、クリア条件はステージによって様々。
ステージ数は約100で、初めてRTSに触れるユーザーのことを考慮し、
チュートリアルに序盤の20ステージ前後を費やしたという。
*操作説明などの初歩的な物から、上級編のテクニックまで
一通りの説明を全て終えるのが、という意味。
プレーヤーは、戦況の変化に応じて「戦闘」「障害物の破壊」
「拠点の占領」といった指示を味方のユニットに与えつつ、
唯一魔法の使えるユニットとして自軍をサポートする役割。
DSからWiiへとハードが変わったことで、
魔法の発動方法もWiiリモコンを使ったものへと変更された。
手順は以下の3段階。
1:ヌンチャクを持ち上げて(またはZボタン長押しで)魔法陣を出す
2:決められたルーン(魔法を発動させるための文字)をリモコンで書く
3:ヌンチャクを下げ(またはZボタンを離し)て魔法発動
ヌンチャクの上げ下げは、慣れてしまえば意外と楽だが、
焦っていると認識ミスも増えてしまうので、私的にはZボタンがお勧め。
魔法を発動する動作で、Eye Toy用ソフトとして発売された
PS2「爆封スラッシュ!キズナ嵐」を思い出した。
魔法には「火」「水」「風」「土」の4つの属性があり、
単独で発動する他にも、「火」+「風」=「炎の風」といった具合に
2種類以上のルーンを続けて入力することで、より強力な魔法を発動することも出来る。
DS「ロストマジック」をプレイした私から見た、
注目しておきたい変更点は以下の通り。
■属性が減っている
「ロストマジック」では味方を回復させる「光」、
敵モンスターを捕獲する「闇」という2つの属性もあったのだが
本作では「水」が回復魔法にあてられていること、
魔法を使った捕獲はしないことから、これらの属性は削られている。
また、タッチペンを使った動きと、リモコンを使った動きとの違いを考えて
いくつかの魔法が「ロストマジック」とは発動方法が異なっている。
■シナリオはほぼ1本道
「ロストマジック」のように枝分かれすることなく、真っ直ぐ進むらしい。
■レベル制の廃止
RPGのように経験値を稼いでレベルアップさせていた
「ロストマジック」から一転し、レベル制を廃止。
ただ成長要素が完全になくなったわけではなく、
同じ魔法を使い続けることで魔法の威力が上がっていく
いわゆる「熟練度」のようなシステムを搭載している。
一度クリアしたマップは別のモードで何度でも繰り返しプレイ出来るので
「ファイアーエムブレム外伝」のような楽しみ方も出来る。
■Wi-Fiモードに協力プレイを追加
「ロストマジック」でも好評だった対戦プレイはそのままで
本作からは新たに協力プレイも追加された。
中盤あたりのマップをいきなりプレイしたこともあってか、
私的には「ロストマジック」よりも歯応えがあるように感じたのだが、
これはまぁ、最初からじっくりプレイしてみなければ分からない。
気になったのは、「ロストマジック」に比べてマップが見辛いこと。
「ロストマジック」は2画面使えるDSのメリットを活かし
上画面に全体マップとユニットのパラメータを表示していたのだが
本作は1画面しかない上に、グラフィックがパワーアップした弊害で
画面全体がゴテゴテし、状況が把握し辛くなっているように感じた。
また、ユニットの表示が大きくなったことで見映えが良くなった分、
1画面中に表示出来るマップの範囲が狭くなったのも困りモノ。
視点変更か拡大縮小表示のどちらかが欲しかった。
発売までに搭載されていることを祈る。
親切丁寧なチュートリアルで間口は広いが、
遊び込むほどに癖の強さや奥深さが見えてくる作り。
毛色の変わった作品をお好みの方に、こっそりお勧めしてみたい1本だ。
*当BLOGでの新作紹介は、
1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
3:発売までに内容変更の可能性もあること。
を予めお断りしておく。
簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。
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タイトル:タクトオブマジック
メーカー:任天堂
ハード:Wii
発売日:2009年5月21日
価格:5,800円(税込み)
公式サイト:http://www.nintendo.co.jp/wii/rosj/index.html
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