2009年1月第2週発売の主な新作、他 | 忍之閻魔帳

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ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

★元記事はこちら。

▼今週発売のDVD

今週はゲーム関連の新作発売はなし。
ということで、DVDのみ。

■DVD:「カンフー・ダンク! コレクターズ・エディション」
■DVD:「カンフー・ダンク! スタンダード・エディション」

「カンフー・ダンク」は、アジアを代表する大スター、
ジェイ・チョウ主演のカンフー&スポーツ映画。
チャン・イーモウ監督の「王妃の紋章」では重要人物である王妃の次男を演じ、
本作「カンフー・ダンク」でデビュー作「頭文字D」に続き再び主演、
「言えない秘密」では脚本・監督・主演・吹き替え無しのピアノ演奏までこなし、
その多彩ぶりには本当に驚かされるジェイ・チョウ。
本作でも、バスケットボールとカンフーを披露している。

トップスターの作品を支えるには一流のスタッフをということで、
アクション監督に「HERO」「LOVERS」「少林サッカー」のチン・シウトン、
撮影監督に「恋する地下鉄」「王妃の紋章」のチャオ・シャオティン、
美術監督に「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」のイー・チュンマンといった
腕のあるスタッフが顔を揃えている。

キャストも豪華で、ジェイ演じるファンのチームメイト役で
「藍色夏恋」「暗いところで待ち合わせ」「東京タワー」のチェン・ボーリン、
本作で映画デビューした後、出演依頼が殺到している期待の新星、バロン・チェン、
ファンの才能を見出し、父のように支えるリー役には
「インファナル・アフェア」での渋い演技が記憶に残るエリック・ツァン。

基本的には、バスケットボール版の「少林サッカー」と思っていただいて
間違いないのだが、「少林サッカー」ほどお笑い要素は多くない。
初めは金目当てでつるみ始めたファンとリーが、
疑似的ながらも親子にも似た関係を築いていく姿や、
ファンとチームメイトとの信頼関係、マネージャーとの恋愛関係など、
ファンを中心とした人間関係の描写にも比重が置かれている。
「思ったよりも真面目な映画なのか」と思っていたところに、
後半、「少林サッカー」をも上回るほどのバカバカしい必殺技が炸裂。
カンフー要素に興味がなくても充分楽しめるので、幅広い世代にお勧め。

■DVD:「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ Vol.1」
■DVD:「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ コレクターズ・ボックス」(1月21日発売)
■BD:「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ コレクターズ・ボックス」(1月21日発売)

こちらは「ターミネーター」シリーズファン、
特に「3」に失望し、昨年末発売のBD版「T2」を購入したほどの
オールドファンならば見逃せない作品。
1991年版ではリンダ・ハミルトンが演じていたサラ・コナーを
主人公にしたスピンオフで、物語も「T2」に直結した続編となっている。
ジョン・コナー、ドクター・シルバーマン、サイバーダイン社、スカイネットなど
懐かしい登場人物や名前が続々登場するだけで、オールドファンは感涙モノだ。
ジェームズ・キャメロンへのオマージュと、
ここ最近の洋物ドラマの流行を意識した演出はなかなか斬新。
今週発売されるのは、ノーマルDVD版の1巻のみで、ボックスは1月21日発売。
BD版は1巻のみの単品販売はなく、BOXに1巻も収録されている。
「T2」ファンならば買い。

■DVD:「悲しみが乾くまで スペシャル・エディション」
■DVD:「アフター・ウェディング スペシャル・エディション」
■DVD:「ある愛の風景 スペシャル・エディション」

2002年に発表された「しあわせな孤独」という作品を観て以来、
しばらくその名を聞かなかったスザンネ・ビア監督作品が
2007年秋頃から続々と日本で公開されている。
最新作「悲しみが乾くまで」では、ついにハリウッド進出を果たし、
ハル・ベリーとヴェネチオ・デル・トロという癖のある俳優二人を相手に
大人のドラマを作り上げた。

「アモーレス・ペロス」「21g」「バベル」の
アレハンドロ・ゴンザレス・イリャニトゥ監督ほど、
バイオレンス要素や宗教的な概念を前面に押し出すようなことはせず、
見た目はあくまでもサラリとしたテイストで、
しかし実は重いテーマを描くというスタイルは女性監督ならではと言えよう。
発表作品数も少なく、日本ではまだまだ知名度の低いスザンネ・ビア監督だが
そう遠くない将来、オスカー像を手にする日が来るような気がする。
(「アフター・ウェディング」は外国映画賞にノミネートまでいった)
3作の中では、私は「アフター・ウェディング」がイチ押し。

■DVD:「告発のとき」

クリント・イーストウッド監督の「ミリオンダラー・ベイビー」
「硫黄島からの手紙」「父親達の星条旗」の脚本を担当し、
「007 カジノ・ロワイヤル」では新生ボンドのデビュー作を大ヒットに導いた
名脚本家、ポール・ハギスが、「クラッシュ」に続き2度目の監督を務めたのが、
この「告発のとき」。イラク戦争から期間した兵士の実話がベースになっている。
主演は「ノーカントリー」のトミー・リー・ジョーンズ。
共演に「モンスター」のシャーリーズ・セロンと、
60歳を過ぎて素晴らしい艶が出て来た「NOEL」のスーザン・サランドン。

イラク戦争から帰還したばかりの息子が焼死体で発見され、
その不可解な死に疑問を抱いた父親が真相究明に乗り出すのだが、
真実が明らかになるにつれ、愛国心に満ちていたはずの父親の心が揺れ始める、
その微妙な心理描写の上手さは、まさにポール・ハギスの真骨頂。
「硫黄島からの手紙」もそうだったように、ポール・ハギスの脚本は
死者の数や開戦に至る双方の言い分などには一切関心を持たず、
「戦争の犠牲になった人々」を等しく描く、その真っ直ぐさにある。
戦地に送り込まれた若者たちがどのような目に遭うのか、
家族はどんな思いをするのか。是非ご覧いただきたい。
トミー・リー・ジョーンズの演技も絶品。

■BD:「ハプニング」
■DVD:「ハプニング 特別編」

【紹介記事】解明出来ない”何か”という存在。映画「ハプニング」

M・ナイト・シャマラン監督の最新作「ハプニング」も今週発売。
公開中に一度取り上げているので、詳しくはそちらで。

■DVD:「シティ・オブ・メン スペシャル・エディション」
■DVD:「『シティ・オブ・ゴッド』&『シティ・オブ・メン』ツインパック」

私の中でブラジルという国のイメージがガラリと変わった
「シティ・オブ・ゴッド」の続編が登場。
前作で監督を務めたフェルナンド・メイレレスは「ブラインド」などで
ハリウッド進出を果たしているためか、本作はメイレレスと共に
同名TVシリーズを製作していたパウロ・モレッリが担当している。
前作は子供ばかりだったので、幼さと残虐さのコントラストに
圧倒されっぱなしだったのだが、本作では登場人物が成長した分だけ、
友情や恋愛といった様々な感情が入り交じっている。
観賞後しばらく呆然とするほどの衝撃を受けた前作よりインパクトは薄まったものの
作品としてのクオリティは相変わらず高い。2作パックも同時発売。

■DVD:「屋敷女 アンレイテッド版」

ただのホラー好き程度には到底お勧め出来ない、おフランス製の超スプラッター映画。
クリスマス・イブの夜に、臨月を迎えた妊婦を襲う女の恐怖を、
これでもか、まだ足りないのか、ならこれでどうだとばかりに叩き付けてくる。
終わった後、83分しかなくて良かったと思えるほどの疲労感。
「ベティ・ブルー」のベアトリス・ダルが、21年後にこれほど怖い女になっていたとは。

■DVD:「魔王」

嵐の大野智の連続ドラマ初主演作品。
共演は生田斗真、「428」にも出演していた小林涼子、劇団ひとり、田中圭など。
復讐モノには良くあるストーリーなのだが、「うたばん」で中居に喧嘩を売っていた
イメージしかなかった大野が意外に達者で、ズルズルと最後まで見てしまった。
ファンの方ならば大満足だったのでは。

▼「史上空前!!笑いの祭典ザ・ドリームマッチ09」

審査員が優勝候補として挙げていた3番(ホリケン×宮迫)、5番(大竹×小杉)が
やはり頭ひとつ抜けていたが、そこからさらに軽く一馬身は離れていたのが
8番(松本×内村)だったように思う。理屈なしに面白かった。
あれは3時間で作れるクオリティではないな。
私的には、10番(井上×ウド)も捨て難い味があって良かった。
過去のシリーズもまとめてDVDボックスで出してくれたら3万でも買う。

▼DS「海腹川背・旬 セカンドエディション 完全版」またも迷走中?
「ゲーム屋さんのお店だより」経由


■DS:「海腹川背・旬 セカンドエディション完全版」

セガから届けられた資料には酒井氏の参加がはっきりと明記されていたのだが
当のご本人からこれを否定するコメントが発表されている。

開発中のバージョンを少し触らせてもらった感触から察するに、
おそらくソースレベルで完全移植になっていて、挙動はPS版と完全に一致してるようです。
DSの十字キーも意外とやりやすいです。
追加要素もあるようですが、その辺については私の関知するところではないので、
とりあえず移植部分のできについてのみ。


とあるので、追加要素に過大な期待さえしなければ出来はそこそこ良いのでは。