「すずき孔/マンガで読む真田三代」
・出版社 戎光祥出版・全1巻（A5版）
・出版年 2016年
・入手度 普通
・ジャンル 戦国時代/歴史
・おすすめ度 ★★★☆ 監修・平山優。
歴史ファン、戦国ファンに高い人気を誇る真田三代・真田幸綱（幸隆）、真田昌幸、真田信幸（信之）、真田信繁（幸村）の時代と人物を漫画でわかりやすく紹介する1冊。
真田幸綱（幸隆）、真田信綱、真田昌輝、真田昌幸、真田信幸（信之）、真田信繁（幸村）、小松（稲姫）が取り上げられております。ほぼ学習漫画なので初心者にもおススメです。
真田幸綱 武田信玄に仕え諸国を転戦し手柄を立てる。
真田信綱、昌輝兄弟が取り上げられており、武田家の為に働き、長篠の戦で武田勝頼を逃がすために奮戦し討ち死にする姿が描かれます。
真田信幸 武藤家に養子に入るが兄二人（信綱、昌輝）が長篠の戦で戦死し真田の家督を継ぐ。
第一次上田合戦、第二次上田合戦と二度に渡り寡兵で大軍である徳川を打ち破るが・・・最後は九度山に配流され没する。
真田信繁（幸村） 人質時代が描かれ、父共に第二次上田合戦に参加し勝利するも関ヶ原の戦いで西軍が敗北し九度山に配流される。
秀吉の死後、大坂城に入場し大阪冬の陣では真田丸で奮戦。夏の陣では家康の首級を目指し突撃するが届かず戦死。
真田信幸（信之） 有名すぎる弟の兄のように思われがちですが、真田家を守った出来人。個人的にはもっと評価されてもいい人物だと思います。
真田信幸の正室。
終盤の2編（信幸、小松）が本作をよりよい作品にしていると思います。
一般的な真田家を取り上げた作品は真田昌幸、真田信繁（幸村）親子だけを取り上げた物が多いのですが、幸村の祖父・真田幸綱（幸隆）、叔父・真田昌輝、真田昌幸、兄・真田信幸（信之）、兄嫁・小松（稲姫）と真田家にかかわりの深い人物が描かれております。
真田幸村を描いた作品は脚色が強すぎ滅びの美学のような物が多く辟易していたのですが、本作は史実に沿って客観的に描かれてます。
個人的には弟の存在に隠れがちな真田信幸正室・小松をきちっと描かれているのが良くこの部分の評価が高いです。
真田三代が良く判る1冊で歴史が苦手な人にもおススメな1冊。幸村無双みたいな作品が好きな人には向かないです。