部下のやる気スイッチ
叱ったとき、反発して伸びる人と
へこんでしまい落ち込んでしまう人とがいます。
また、やったことの無い事でも積極的に取り組む人
前例のない事はしない人。
いったいこのやる気スイッチはどこからくるのでしょうか。
会社組織の中で、中間管理職を務めている人は
このような疑問を持つのではないでしょうか。
「こいつは褒めて伸びるタイプ」
「こいつは叱って伸びるタイプ」
と、分けて指導しているかもしれません。
このように、相手に対して
指示や指導方法を変えているならば良いのですが、
上司が利益のことばかり考えてしまうと
指導、管理との名のもとに、悪い所ばかり指摘する人がいます。
押し付け指導です。
これは、一時的には効果があるかもしれませんが
長期的に見ると、部下は成長しません。
「結果」のみにフォーカスすると、
部下の方は「結果の出やすい」安易なものにしか手を出さなくなります。
また、結果に対する出し惜しみもするようになってしまいます。
5件/月が営業ノルマだとすると
月の前半で5件成約が見込まれたとしても、取引先と調整して
月末に契約を持っていくことをします。
または、翌月に持ち越すような細工もします。
この時の心理は、5件取ればいい。
あまり多く取ると、今度はまたノルマが増えると思うからです。
本来は可能性を秘めてる能力の出し惜しみをするのです。
そこで、いつもギリギリクリアを狙って行動を調整してしまいます。
では、やる気スイッチを入れ、ポテンシャルを引き出すためにはどうすればよいか。
それは、叱ることをやめて、褒めることをするのです。
なぜ褒めるとよいのか
人は褒められると脳内にドーパミンが流れます。
ドーパミンはやる気ホルモンとも呼ばれ、モチベーションが上がる作用があるのです。
これが、やる気スイッチのある場所です。
このとき、結果に対して褒めるのではなく、
そこに行くまでのプロセスと、本人の可能性に対して良い評価を伝えること。
何をしていて、どう考えているのかを聴き
その行動をアシストするような言葉をかけることなんです。
「過程」を褒めることによって、行動すること=ドーパミンが出る
という状態をつくってあげること。
また、本人がその目標に対してクリアできるのは、できるのが当たり前だと
指導する側が本気で思うこと。
コーチング理論でいうエフィカシーを上げることです。
エフィカシーを上げる「自分だから出来る」と思うことによって
まだ使われていない能力が働きだすのです。
本人が諦めても、上司であるあなたは彼ができることを信じることです。
とは言っても、結果がすぐに出る場合ばかりではありません。
人によっては3か月から6ヵ月ぐらいかかる人もいるでしょう。
それまで、信じ続けて声掛けをできるかどうかです。
また、エフィカシーが低い(自己能力に対する自己評価)うちは
決して叱ってはいけません。
特に、新入社員や配属変更があった人は、環境に慣れていませんので
IQが下がっています。
会社、組織内が安全である=味方がいる
という認識をつくることが先決であり、リラックスして
仕事にあたれるようにするのが、後々の部下成長に大きく影響してきます。
「部下を育てる」ことは手間も気も使いますが
その分だけ成長してくれた時は喜びもひとしおですよ。
そして、あなたはこのような指導ができる人であることを信じれば
必ず目に見える結果が付いてきます。
「Yes I'm good」
あなたは最高の指導者です。