大村憲司 Kenji Shock
大村憲司の「ケンジ・ショック」は1978年にL.Aで録音された
フュージョン系のサウンドでした。当時全盛だったクロス・オーバー
とも呼ばれ、洗練された音でアレンジされていますが、今聞くと特に
斬新なアルバムでは無かったと思います。
参加しているミュージシャンはL.Aの一流スタジオミュージシャン
だった、TOTOのメンバーの名前がズラリと並んでいて驚かされます。
プロデュースは、ドラマーのハーヴィー・メイソンの担当。
Kenji Omura - Guitar Victor Feldman - Percussion
Steve Lukather - Guitar Greg Mathieson -Electric Piano
Jeff Porcaro - Drums Mike Porcaro - Bass
このアルバムでは特にテクニックを前面に出すという訳では無く、
アレンジャーの立場から全体を考えた奏法に徹していたでしょうか。
キラリと光るリフを交えて、コントロールされた艶のあるトーンは
上質さを感じます。例えるならギブソンのES-335を愛用した
ラリー・カールトンの奏法と少し重なるでしょうか。
(前回書いた紹介文をまとめながら、少し引用をしました)
独自の味わいを持ったサウンドのギターは、日本人では余り見かけ
ないと思います。LAの一流のスタジオ・ミュージシャンと対等に
セッションをして、素晴らしいギターを披露した名盤でした。
大村憲司 "YUMEDONO"
やや、アグレッシヴさが出た、日本録音の別テイクです。
大村憲司 Rhythm Road
マイルドなサウンドのオリジナル音源ですが、ジャジーさを出した
大人の味わいが、いい感じです。
Boston Flight:Kenji Omura
締めは、ラテンの味わいを出した曲を。
Kenji Omura - Guitar Victor Feldman - Vibes & Percussion
Steve Lukather - Rhythm Guitar Greg Mathieson - Electric Piano
Jeff Porcaro - Drums Mike Porcaro - Bass
The Mase:Kenji Omura
YMOのアメリカ・ツアーに参加をしたり、矢野顕子さんのバックには
欠かせないギタリストでした。色々な、エピソードが語られています。
「大村憲司」サンタナの依頼を断り、亡くなって「困る」
と言われたスタジオ・ミュージシャン。
日本人で、こんなギタリストは、もう出てこないのかも知れませんね。