東武ワールドスクエア | 塵芥想

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ここは私の日々の想いの捨て場所です。
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みまごうことなき東京ドームだが

何か様子が変だ。

そう周辺の景色が山野なのだ。

ここは鬼怒川の山中。

「東武ワールドスクエア」

世界の名所旧跡が25分の1のサイズで展示されている

テーマパークだ。

 

展示物は精巧に25分の1のサイズに作られている。

何が面白いのか疑問に感じつつ

他に見るものもなく

立ち寄るという風情で

多分に暇つぶしの要素が多かった。

ローマのコロシアム。

現代に再生しつつ

その作りと規模をかみしめることになる。

25分の1の縮尺を度外視しても

規模と文化を感じることになる。

世界の建築物を目にしつつ

文化と歴史を思い浮かべる。

日本史や世界史の教科書にある

建物が次々と登場する。

 

ジオラマというべき建物群に

なんとなく面白みを感じるようになっていく。

確かに勉強になる建物群なのだ。

おやと思い見上げてしまうのは

「ワールドトレードセンター」

そう、同時多発テロでジャンボジェット機が激突したビルだ。

「ここには残っていたのか」

妙な感慨に襲われる。

エンパイヤステートビルと並んで

横浜港の向こうにそびえる

国際貿易センタービル…

エジプトのクフ王のピラミッドとそれにつらなるピラミッド

この辺までくるとかなり感心してみるようになっている。

とここで重要なシャッターチャンスを逃すことになる。

エジプトのラムセス2世をまつったともいわれる。

アブシンベル神殿

砂岩の山をくりぬいて作った大神殿を模型にしたその姿は

25分の1という大きさのせいか、

想像していたよりも小さい印象で

神秘性やかしこまるような威勢が感じられなかった。

 

こういうものを勝手に作ってしまっていいのだろうかと

半ば申し訳なく思っていると、

その瞬間が訪れた。

 

この像の膝に

この時期多数いたアキアカネが

ふいにとまったのであった。

その威厳を地に落とす狼藉と思いつつ、

瞬間抑えようのない笑いが込み上げてきた。

 

この時から東武ワールドスクエア―の

本当の意味を理解した気分のなった。

そうなんだ楽しまなくてはいけないんだ。

真面目にふざけているんだ。

莫高窟の神秘性も

そのたの建物群の

精巧に作られたミニチュアも

勉強のように眺めていた私が

浅はかな気がしてきた。

 

今は修理中の熊本城、

県民の見守る中焼け落ちてしまった

沖縄の守礼門、

そんな名所旧跡のミニチュアもしっかり展示されている。

スペインの現在でも建設が進む教会

サクラダファミリア

これに限っては先に完成させてしまっていいのではないか

そんな罰当たりなことを想像しながら

完全に楽しむ側に回っていた。

 

万里の長城には

三蔵法師一行のミニチュアがあって面白かった。

その横を背後の山にいたカナヘビが走りすぎた。

コモドドラゴンと孫悟空の立ち回り

を想像して一人爆笑をすることになる。

 

東武ワールドスクエア―

こんなに楽しめたテーマパークはなかった…