ブンナよ、木からおりてこい
水上勉
新潮文庫
520円税別
塾の教材に使われる名作。
何度となく読んで
何度となく教材にし
それでもまだ読みたくなる本だ。
トノサマガエルのブンナを主人公に
生き物の世界の生存競争の中で
カエルが生きていることの意味を感じ取りながら成長する物語。
生きるとは
弱肉強食の世界で
生き残るとはどういうことなのか。
カエルの身を借りて表現していく。
そこには命の尊さ
生きていることのありがたさ
仏教的な価値観を借りて
表現している。
なんともありがたくなる物語だ。
児童文学の名著といいつつ
そこには万人に通じる
ありがたい哲学が展開されている。
改めて読んで
こんないい教材は
そうそうないもんだと
思ってしまう。
ありがたいものだと思ったら、
泣けてきた。