ゴールデンウィークも残り時間が少なくなってまいりました、当ブログ主、闇の中のジェイです。

 6回:すねこすり

6話はすねこすり登場のオリジナル回。

すねこすりは過去のアニメだと第2期、第3期、第5期に登場。第2期では犬たちへの轢き逃げに対する報復に事件を起こし、第3期では劇場版にて敵の本部の扉開閉役として登場した。第5期では岡山県の妖怪四十七士に選ばれたが、活躍する前に……。

漫画では鬼太郎シリーズではなく、『週刊少年マガジン』連載、主人公:山田真吾版『悪魔くん』にて、すでに絶滅した妖怪として登場。敵の力により復活し、ぼたもちを食べている。

2005年に公開された「妖怪大戦争」ではメイン妖怪の一体として「すねこすり」が登場しており、水木先生がコミック化した『水木版妖怪大戦争』にもしっかり登場している。

 

伝承もあまり採取例がない。

岡山県小田郡では犬の形をしたものが雨の降る晩に通行人の股間をこすって通ったといい、井原市七日市町にある井領堂という辻堂附近に出たスネコスリは夜に通行人のすねの間をすり抜けていたという。

上金倉から石寺へ通じる大石坂、下金倉から川関に通じる槌が峠に出現した脛こすりはくり返し脛をこすって通ったといい、人々は夜の通行を恐れたものだという。

山田野理夫氏の『おばけ文庫3 べとべとさん』には何に依ったものなのか宮城県仙台市二十人町の話を載せている。サカズキ屋の者が歩いていると足の間に触れるモノがいる。サカズキ屋が足を閉じるとクックックッと鳴きながらすり抜けていったという。

 

この他、脛に対し何かしらの行動をしてくる妖怪に同じく岡山県の「すねっころがし」や新潟県の「スネククリ」がある。

すねっころがしは西吉井一帯に伝わるもので、暗闇に紛れて子供や老人の脛や足首を引っ張って転ばせるという。

スネククリはスネコスリに近いようで、ただ人の脛をこするのだという。

 

妖怪の「すねこすり」とは無関係と思われるがすねこすりという名称がつく場所が存在する。

福島県福島市笹谷には臑コスリという所があり、大分県杵築市猪尾にはスネコスリ溜池が存在する。溜池の方は農業用水確保のために杵築藩初代藩主松平英親が作ったものだという。

 

ちなみに「すねこすり」がいるなら「すねかじり」はいないのかというと、『画本纂怪興』には「野良息子」が、『怪談摸摸夢字彙』には「のうらく息子」という創作妖怪が描かれており、どちらも親のすねをかじっている。

 

参考文献

アミューズメント出版部編『アニメ版ゲゲゲの鬼太郎妖怪事典』株式会社講談社2010712

南條竹則「水木漫画御馳走帖 水木漫画を美味しく(?)読む」『水木しげる80の秘密』株式会社角川書店2002730

監修:水木プロダクション『水木しげる記念館 公式ガイドブック』朝日新聞社201368

佐藤清明『方言叢書第七篇 現行全国妖怪辞典』中国民族学会193555

木下浩『岡山文庫290 岡山の妖怪事典―妖怪編―』日本文教出版株式会社2014622

山田野理夫『おばけ文庫3 べとべとさん』株式会社太平出版社1976630

化野燐「妖怪大検証2 脛擦りの章」『怪vol.0019』株式会社角川書店2005725

杵築市公式ウェブサイト

201332日ソラト氏のツイート

高田衛+原道生『森島忠良集』株式会社国書刊行会1994725

山東京傳全集編集委員会『山東京傳全集 5巻』ペリカン社20097