今月のラストは旧道探索編です。といっても今回はさらっといったので、お残し案件が結構出てしまいました…再履修しないとですね~(笑)
というわけで、場所は苫小牧の東、厚真町の海岸線にあたります。
このあたりは民家や集落はまずなく、周りにあるものは臨港関係と"厚真火力発電所"くらいです。しかし、この発電所がある関係で、旧道がふんだんに盛り込まれた地区でもあります。
道道博士より引用。
同じ位置の旧道情報です。こんなにいっぱいあります。
ポイントは画像左にある「苫東厚真火力発電所」これの建設に伴い、1980年ごろに国道235号が大きく経路変更を行いました。ただ、この発電所の建設中ないし完成後まで国道235号の旧ルートが使用されているのが国土交通省の航空写真を見るとわかります。
この国道235号の大幅な経路変更によって、大量の旧道が生まれています。
というわけで、まずはA点。旧道道287号の代替道路として建設した道路と交差する地点です。
A点から右を見てみました。アスファルトがしっかり残っているのですが、歩道が整備されていて車での乗り入れは出来ません…。
草はだいぶ生えてますね。使用されなくなってから30年前後は経っているでしょうから、逆にこれだけしっかり跡が残っていることを驚くべきといったところでしょうか…。
対する左側。すぐに左カーブがありますが、カーブを示す看板と、おそらくはカーブ注意の看板…?がしっかり経ったままです。
また、ここの厚真通り踏切。普通の踏切にないものがあります
人人人人人人人人
>> 停 止 線 <<
Y^YY^Y^Y^Y^Y^Y^Y
トラックが多いこのエリアならでは…なんでしょうか?
あんまり必要性を感じない看板ですけど…なんであるんでしょうね。
さて、続いてはB点から見てみましょう。
おーっと一面の荒野の中に
ヘキサとカーブ看板を発見。
このカーブのあたりですね。道道287号旧ルートの起点はここではありませんが、国道235号から独立するのがここなので、看板が立っているのでしょう。
交差点付近には街灯がぽつんと立っています。
続いてC点から左側を見てみましょう。
一見、T字路の終端に見えますが…
よく見れば道があります。こちらは国道235号の旧道ではなく、新道移設後にあったと思われる苫小牧東港の開発に伴い作られた道路のようです。通行は出来ませんが、東港を迂回しつつ、苫東厚真発電所の東側に繋がっているようです。
さて、お次はD点。ここは国道235号/道道287号の共用旧道があった場所ですが、実は現道と一切干渉しない区間でもあります。というかよくわかんない形状してますね現道…。
厚真川にかかる臨港大橋も当時の物ではないようで、前はもっと直線的な位置にトラス橋が架かっていたようです。
というわけで、D点よりやや右側から左を見て行きます。現道が左カーブしているのも特徴的ですが、終端まであと100mちょっとのポイントで50km/h制限が解除されているのも面白いポイント。旧道の名残とかなんですかねこれ…
D点から左を見た図。サイドのラインがちょっとだけ残っていますが草まみれ。
逆側を見ると看板がそのまま残っていました。…というか50km/h制限看板がこれでもかというほどちょうどいい位置にいるんですがまさか…?
この写真を撮影したあたりが厚真川を渡る橋があったポイントのようですが、跡は特に見当たりませんでした…。
さて、お次は…
苫東厚真発電所の西側。こちらも結構遺構が残っています。
苫東厚真発電所区間はすっかり私有地化されています。
まずはA点から右、発電所側を見てみましょう。
いかにも入口ですが、この道路こそ元の国道235号線です。
その手前には看板が立っています。左が前の発電所へ入る道路です。看板によれば十字路になっていて、直進すればコールセンター。右に曲がれば勇払へ行けるそうですが…
道がありません(;´・ω・)
地図で示すとこんな感じになります。左もまっすぐもダメそうなのに右は道がないという恐怖…。
看板が古いまま道だけが更新されていて、実は新しくB点がある通りが新設され、そっちに移行されています。そのため、国道235号線で使用されていたこの区間の道路は廃道になっています。
けどさっきの画像、道路は廃道ですが、思いっきり怪しい看板が建ってますね。
B点から望遠で見てみましょう。
なんと、さっきの更新されていない看板と同じ情報の看板が建ってました。
このように、著しく道路が改良されているにもかかわらず、廃道の看板や、下手をすれば現道の看板の情報が未更新となっているややこしい面白い地区です。
旧道好きの皆様、是非行ってみてはいかがでしょうか?海や工場もなかなか綺麗ですよ?
ではまた次回です~(''ω'')ノ