ウシュアイアの夜 | いつもどこかへ

ウシュアイアの夜

いつもどこかへ-夜 日が落ちてきた夜、猛烈にもたれる胃袋を抱えながら床に座り込み、昼間食べ切れなかったパンにチーズとハムを挟んだものを夕食にビール片手で絵を描いていた。


話し相手もいないし、誰かに語りかけるように描く。照明が弱いので発色が見づらい。好きな色の一つ、スカーレットを使ってもくすんだ色になり、こういうときは安い紙がうらめしい。酔っ払って何かをするとたいていグダグダになるけれど、これもまたその例にもれず、画面構成といい色といいどうにも中途半端な出来になってしまった。(もっとも後から考えると、発色が悪かったのは筆をよく洗わずに次々と色を作ったための気もする)


低燃費なので缶ビール一本で真っ赤に酔っ払い、出来の悪い絵を前に意味不明な芸術論をノートに展開し、ベッドにもぐりこむとそのまま眠りこけ、一人の夜は過ぎた。