ぶらり歩き
昨夜の食べ物が功を奏したのか、病は気からなのか、昨日までの体の重さは抜けていた。明日にはウシュアイアへ向けて出発する、バスの営業所で翌日の便を予約し、何とはなしに街をぶらついた。これまでの山に因んだ町とは違いここは羊毛と貿易で栄えた街、いたるところに盛時の面影があり、ホコリまみれのヤッケでは浮いてしまう。まぁどんな格好をしようと、アジア系は一目でわかるので浮くも目立つも関係ないのかもしれないけど、ときどきはおしゃれな格好もしてみたくなる。
ところで海の方へ行けば石を拾えるだろうし、かの有名なマゼラン海峡をみることもできたけど、それは翌日船で渡るからいいとして大音量の音楽がズンズン鳴るメインストリートを歩いた。ここは一応ガイド本に載っているけど、その扱いはきわめて薄くプエルトナタレスからウシュアイアへの乗り継ぎ地点程度。かろうじてマゼラン像と貿易で栄えた豪邸が紹介されている。この町で2泊したのは、休息と「見ること」のプレッシャーがなかったからかもしれない。
窓越しに見た古いガラスケースの中の美味そうなスナックに惹かれ、小さな食堂に入る。リンゴのエンパナーダと芋のパンケーキのようなものを頼み、想像通りのおいしさに至福のひと時を過ごした。