忘れ物
カーブ追い越し構わずぶっ飛ばすタクシーは、荒地にぽっかり現れるカラファテのメインストリートを抜け、少しさびれた町外れに止まった。というわけで今夜の宿はそこに決定。
荷物を置いて町に繰り出し、FitsRoyを拝むべく翌日のエル・チャルテンへのバスを予約。その足でネットカフェに入ったまでは良かった。
スーパーで買い物を済ませ、2日分の食料をザックに詰め
さて宿に戻ろうかというときに、なぜかはたと気付いた。
ない。
ないないない。
パスポートがない。
吹き出る冷や汗。
冷静になろうと思いつつも、手は慌しくポケットを探る。が、それらしき冊子の手ごたえはない。
「あれがないとこの先へ進めない。まずい。」
一通りのポケットとザックを探したところで、今度は記憶をたぐり始めた。
宿のチェックインで使った→バスの予約で使った→ネットカフェに…
ネットカフェ?
そういえば、マウスの動きが悪いから、マウスパッド…
ネットカフェだ…。
はやる気持ちそのままに、早足で引き返し店に戻り
自分が使っていたナンバーの台をみると
あった。
次の客にもマウスパッドとして
ゴリゴリと旅券は使われていた。
使い主にそれは自分のパスポートであることを伝え
無事回収。
パスポート、用途はいろいろありそうだけど
マウスパッドはお勧めしません。
