タイの3等列車で風を見た
去年、本当に思いつきでタイに行った。ネットで見つけた安いフリーパックで、30分悩んで行くことを決め、3日の有休を無理矢理取り、2日後にはバンコクにいた。
熱帯独特のからみつくような熱気、そして喧騒。パックなので空港からホテルまでは車で送ってもらい、ホテルも手配されている。個人旅行に比べると物足りない気もするが、これはこれで楽。
賞味4日の日程の中、バンコクを歩き回り、1日はアユタヤに行くことにした。
ホテルのすぐそばにあるフアランポーン駅に入ると、カウンターにいるおじさん達にやかましく声をかけられる。いつもの客引きかと思い、無視しているとそれでもなお呼びとめる。
なにかあるのかな?と話しを聞くと、「アユタヤ?」と聞かれた。そうだよ、と答えると、切符を買う窓口と、次に出る電車の時間、切符の買い方など親切に教えてくれた。インフォメーションカウンタだったのだ。なるほどどうもありがとう、と言うと笑顔で握手をしてきた。がっちり握られ、手を離せずにいると、からかうように笑う。人懐っこいおじさんたちだった。
アユタヤへ行く電車は予定より30分遅れで発車した。3等列車に乗り、くつろぐ。車内は古いが、特段困ることはない。日本の古い鈍行ににていて、車内が木製だということくらいしか違和感は観じなかった。
バンコク市街を抜けるまで、列車は何度も停車する。空港近くの郊外になると、ようやく快走しはじめた。途中停車する駅では、車内販売が弁当や飲み物など売り歩く。
途中、水田の中を走る。窓を開けると風が気持ちよい。水田の緑が美しく、青い風まで見えるようだった。
つづく