まずは 重臣の一人が 祝いの舞いを舞った。 毎度おなじみの演目である。 バカの一つ覚えともいう。 当人は、 これが無ければ宴席が始まらぬ と固く信じている。 和やかなうちに 祝い膳が次々と運ばれ、 ありがちな出し物が 二つ三つと進んでいき、 ほどよく酔いも回り始めた頃、 南蛮渡来の巨大な四弦琴を抱えた剛手が 登場した。 珍しいものを目にして、 その場の一同は 興味深く注目した。 剛手は 大きく深呼吸をして、 弓を構え、 おもむろに演奏を始めた。 グギギギ―― ギューン ガリガリガリ 聴衆は うろたえた女士脫髮。 どう理解したらいいのか 分からない。 初めて耳にする 面妖な音であった。 さすがは南蛮渡来。 上手いのか下手なのかさえ判断できない產後脫髮。 和やかに進んでいた談笑が、 ぴたりと止まった。 隣と顔を見合わせ、 なんなんだよこれ的な表情を見かわすばかりだ。 戸惑いに充ち溢れる中、 ギュギュ――ン バリバリ ギュギュ――――ン が何度か繰り返された その時であった。 ドコドコドコドコ ドドドドン ド――ン 太鼓の音が加わった。 巨大な太鼓に向かって 撥を振るっていたのは、「どこから出てきた為五郎!」 宴席から 一斉に発せられた言葉の通り、 あくまで無表情な為五郎だった護髮產品。